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Apple,iPodのラインナップを刷新。A4プロセッサやRetinaディスプレイ,HDビデオカメラを搭載した“電話以外ほぼ全部入りiPod touch”登場
ソーシャルネットワーキング機能「Ping」をフィーチャーしたiTunes 10や,「Apple TV」の新モデルなど,トピックの多いイベントだったが,本稿では,4Gamer読者にもとくに注目している人が多いであろう,iPod touchの新モデルや,そのほかのゲーム関連の情報をざっくり紹介しよう。
新型iPod touch
そのうえ,厚みが約7.2mm,重量が約101グラムと前モデルよりも薄く軽量になっており,外見がますますシャープになった印象だ。ちなみに本体のデザインは,iPhone 4の平面デザインではなく,背面がエッジに向けて丸みを帯びた従来のデザインを踏襲したものになっている。
新型iPod touchの価格は以下のとおり(いずれも税込)で,すでにApple Store(オンライン)での予約受付がスタートしている。
・8GBモデル……2万900円
・32GBモデル……2万7800円
・64GBモデル……3万6800円
iPhone 4の登場以来,Retinaディスプレイや3軸ジャイロスコープに対応したゲームが次々にリリースされている。当然ながらこれまでは,そのようなゲームを楽しむにはiPhone 4が必要だったわけだが,iPhone 3GSを持っている,あるいはiPhone以外の携帯電話を使っているなどの理由で手が出しづらいという人も多いはずだ。
Jobs氏も述べていたように「契約する必要のない」iPod touchの新型に,iPhone 4と同等の機能が用意されたことで,幅広い層の人々が,よりクオリティの高いゲームを気軽に遊べるようになるだろう。
なおバッテリー駆動時間は,公証値で連続音楽再生で40時間,連続ビデオ再生で7時間と十分なスタミナを備えている。
Game Center
今回のプレスイベントでは,iOS 4.1の提供が近日中に開始されることがアナウンスされている。iOS 4.1で追加される要素の一つに,以前,iPhone 4と合わせて発表された「Game Center」がある。
これは,Apple自身が提供するソーシャルゲーミングネットワークアプリで,例えば,Game Center内から知人をマルチプレイに招待したり,対戦相手を探したり,スコアやアチーブメントを競い合ったりといったことが可能だ。
Project Sword
4Gamer読者ならばおそらく,Epic Gamesの名前を一度は目にしたことがあるのではないだろうか。今回のイベントには,同社の社長であるMike Capps氏が登場し,iPhone/iPod touch用のUnreal Engineを用いて開発中で,2010年末にリリースを予定しているファンタジー3D RPG「Project Sword」を披露した。
デモンストレーションでは,Epic Gamesのスタッフが,細部まで美しく描き込まれた西洋風の街を探索するシーンを紹介。そのとき,Game Centerを介してCapps氏からの対戦申し込みが届き,マルチプレイに突入した。どうやら本作における対戦プレイは,剣を携えた騎士が戦いを繰り広げる,格闘アクションに似た内容であるようだ。
Project Swordのプレゼンテーションの様子は,Appleが配信している,今回のプレスイベントの録画映像で確認できる(11分55秒頃から)。Steve Jobs氏さえもが「携帯電話ですよ!」と驚くハイクオリティなグラフィックスを眺めてみよう。
また,「こちら」の記事でお伝えしているように,Project Swordのテクノロジーデモに相当するアプリ「Epic Citadel」が,iPhone/iPod touchおよびiPad向けにハイブリッドアプリとしてリリースされている(無料)。iPhoneやiPod touch,iPadを持っている人は,Epic Gamesが目指す高度なグラフィックスに触れてみるといいだろう。
ちなみに,8月に開かれた「QuakeCon 2010」では,id SoftwareのJohn Carmack氏が,「id Tech 5」ゲームエンジンをベースとする3Dアクション「Rage」のiPhone/iPod touch版を披露し,来場者を驚かせていたという。
Epic Gamesやid Softwareといった有力デベロッパが,相次いで高機能なゲームエンジンを投入してきたことで,iPhone/iPod touch用ゲームエンジンの開発競争がさらに激しくなりそうだ。
※2010年9月2日14:15頃追記
アップルは本日(9月2日),東京都千代田区にある東京国際フォーラムにおいて,国内のプレスを対象とするイベントを開催した。アメリカでのイベントの録画映像を上映するという内容で,その後ハンズオンコーナーにおいて,今回発表された各製品が紹介された。
わずかな時間であったが,筆者も新しいiPod touchに触れる機会を得たので,簡単にインプレッションをお伝えしよう。
新型iPod touchを実際に手にしてみると,その際立った薄さに驚かされた。公開されている写真などを見て,華奢なイメージを抱いている人がいるかもしれないが,iPod touchのボディは頑強で,それ自体が折れ曲がったり割れたりする心配はなさそうだ。
Retinaディスプレイに最適化されている,いくつかのゲームをプレイしてみたが,動作はいたって快適。上で述べているように,iPhone 4と同様,A4プロセッサが採用されているから当然といえば当然だが,普段,iPhone 3GやiPhone 3GS,旧世代のiPod touchを使っている人は,そのパフォーマンスの高さや,ずっと精細なグラフィックスに驚くのではないだろうか。
例えば,現在iPhone 3GSなどを使っていて,当分iPhone 4に乗り換える予定はないが,最新のiPhone/iPod touchゲームを遊んでみたいという人や,iPhone 4は入手したいが,電話機能を求めていないという人にとって,有力な選択肢となりそうだ。
アップル日本語公式サイト
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