連載
インディーズゲームの小部屋:Room#335「The Floor is Jelly」
海の向こうでビッグタイトルが次々と発表されているのを横目に見ながらお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第335回は,Ian Snyder氏が開発した「The Floor is Jelly」を紹介する。本作は,すべてゼリーでできた世界を冒険するというアクションゲームだ。ゼリーもいいけど,最新ゲームの情報をもっと知りたいという人は,「こちら」のE3特設ページも合わせてチェックしてね!
誰でも一度は,ゼリーのプールで泳いでみたいと思ったことがあるのではないだろうか。だけど,もしそれがプールだけでなく,世界のすべてがゼリーでできていたら? というアイデアから生まれたのが本作だ。“床がゼリー”というタイトルの本作だが,床だけでなく壁も天井もゼリーでできており,ここをポヨンポヨンと飛び跳ねながらゴールを目指すのだ。
キャラクターの操作方法はものすごく簡単で,方向キーの左右で移動,上でジャンプというもの。基本的には,たったこれだけだ。ステージには開いた窓の形をしたアイコンがあり,窓の先は別のエリアにつながっている。主人公を操作して,窓から窓へと飛び込んでワープしながら,どこかにある扉の形をした出口を目指すというのが,大まかなゲームの流れだ。
世界がすべてゼリーでできているというアイデアを思い付いた時点で,すでにこのゲームの勝ちは決まったようなものだが,下に掲載したムービーを見ればお分かりのとおり,ぷよぷよとしたゼリーの動きは何ともおいしそうで見た目にも楽しく,自分もこのキャラクターを動かしてみたい! と思わせる魅力に満ちている。
ポップな色づかいとゼリーという組み合わせは,どことなく「LocoRoco」っぽい雰囲気を感じさせるが,主人公がゼリー(?)だったLocoRocoに対して,本作の主人公は硬い(?)キャラクターとなっており,LocoRocoとはちょうどステージと主人公の材質を逆転させたようなイメージだ。本作では,ジャンプをするとゼリーの床が大きくへこみ,元の形に戻るときの反動を利用して大ジャンプしたりできる。
もちろん壁もゼリーなので,ジャンプで突っ込んだ勢いを利用して反対側の壁に飛び移ったり,そのまま連続でジャンプを繰り出して,垂直に駆け上がったりも可能。ただし,勢い余ってトゲの付いた黒い壁に激突したり,ステージから転落したりするとやり直しとなる。ぐにゃぐにゃと揺れ動くゼリーのせいで予想外な動きをするキャラクターを思いどおりに操作するのはなかなか大変で,操作は簡単ながら指先の器用さが問われるところ。
ゲームを進めると,水中ゾーンや,ステージを丸ごとぐるりと回転させるスイッチといったギミックが登場し,一筋縄ではクリアできないステージも増えてくる。基本的には,床や天井に大きな反動を与えるほど,より高くジャンプしたり水に潜ったりできるので,先に進めないと思ったときはこの点に気をつけて,工夫してみるといいだろう。キャラクターを動かしているだけで何だか楽しい気分になれる本作は,Steamで9.99ドルにて発売中だ。
■「The Floor is Jelly」公式サイト
http://thefloorisjelly.com/- この記事のURL:
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