
連載
インディーズゲームの小部屋:Room#187「Proun」

暑かったり寒かったりで,正直辛抱たまらん毎日ですが,今週も頑張って「インディーズゲームの小部屋」の第187回をお届けしたいと思います。せやけど,あれやでしかし。この連載が始まったのが,2007年6月29日。そして今日が2011年6月29日ということで,連載開始からついに丸4年を向かえたわけであります。これもひとえに,皆さんからの蚊の鳴くような温かい声援と,筆者による決死の自転車操業の賜物です。ありがとう,そしてありがとう!
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そんなわけで今回は,Joost van Dongen氏が開発したレースゲーム「Proun」を紹介する。本作は,球体やら直方体やらが宙に浮かんだ,抽象画のような不思議な空間を舞台にしたレースゲーム。コースとなるのは,この空間の中に敷かれた一本のチューブで,プレイヤーはこのチューブの上で猛スピードでボールを転がし,ゴールを目指すのだ。まあ,これだけでは何を言っているのかよく分からないと思うので,まずはムービーをご覧あれ。
さて,ムービーを見てお分かりいただいたとおり,球体や直方体はコースとなるチューブの周辺に障害物として浮かんでおり,これを回避しながら突っ走るのがゲームの目的。ボールの操作はW/Sキーで加速/減速,A/Dキーで左右の旋回を行うというもので,上下左右の方向キーでも操作できる。また,障害物にぶつからずに走り続けると画面下のゲージが伸びていき,ゲージがいっぱいになったときに左Shiftキーを押すとブーストが行える。ブーストゲージは3つまでストック可能だ。
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ゲームモードは,CPUを相手に複数のコースでレースを繰り広げる「Championship」,好きなコースでCPUと対戦する「Single Race」,自分のゴーストと競争する「Time Trial」の3つ。このうち,Championshipモードで一定の成績をあげることで,自分が操作するボールの最高速度がアンロックされ,さらにスリル溢れる走りを堪能できるようになるという仕組みだ。本作の真骨頂は,まさに最高スピードがアップしてからで,文字どおり目が回るようなスピード感を味わえる。
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また,Single RaceおよびTime Trialモードでは,画面分割による最大4人での対戦プレイが楽しめるのも本作の特徴。例によって,友達がいない筆者なので,仕方なく4Gamerスタッフのnoguchiに「スクリーンショットを撮りたいから,一緒に遊ぼうよ」と声をかけたところ,一瞥もくれずに「一人でやれば?」と追い返されてしまった。あんまりじゃないか。その後,涙をこらえて一人で二人対戦に挑戦してみた筆者だが,己の動体視力と反射神経の限界を思い知っただけだった。諸君はぜひ,“仲の良い友達”と一緒に遊んでみてほしい。
さらに,プレイヤーが作成したコースを取り込んで遊べるという点も本作の魅力だ。すでにいくつかのコースがプレイヤーによって作られており,公式サイトからダウンロードできる。下に掲載した空中遊園地のようなコースもその一つ。今後,プレイヤー作成のコースが増えてくれば,ますます楽しめるようになるだろう。
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そんな本作は,公式サイトで“Pay What You Want”方式で公開されている。これは,ゲームの価格をプレイヤー自身が決めるというもので,まずは無料でゲームを試してみたのち,気に入ったら改めていくらかを支払うといったやり方もできる。本作は無料でもゲームの全機能を使えるが,お金を払うと追加コースが一つアンロックされるというおまけつきだ。何はともあれ,興味を持った人はさっそく公式サイトをチェックしておこう。
■「Proun」公式サイト
http://www2.hku.nl/~joost1/Proun/index.html![]() |
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