連載
インディーズゲームの小部屋:Room#155「Continuity」
さて本作は,シンプルかつセンスよくまとめられた画面デザインが魅力のパズルゲームで,ゲームの目的もステージに置かれた鍵を入手して,赤い扉の出口に向かうだけというシンプルなもの。
しかし,もちろんそれだけが本作の特徴ではない。本作がGameplay Innovation Awardを獲得した最大の理由は,シンプルながらも“革新的な”そのゲーム性にある。どういうことかというと,本作ではステージがバラバラのピースでできており,それをスライドパズルの要領で組み合わせながら進路を切り開いていかなければならないのだ。
まずルールを簡単に説明しておくと,キャラクターが移動できるのは,自分が今いるピースと,それとぴったり隣接したピースだけ。ピースとピースの繋ぎ目に少しでも段差などのズレがあると,隣のピースに移ることはできない。まさにタイトルどおり,本作ではピース同士の“連続性”がとても重要なのだ。文字で書くとちょっぴりややこしいが,実際にプレイしてみればすぐに理解できるだろう。
主人公である真っ黒な影法師のようなキャラクターの操作は方向キーで行い,左右での移動に加え,上キーでのジャンプが可能。また,Spaceバーを押すたびにステージのズームイン/アウトが切り替わり,ズームアウト時には方向キーでステージを構成するピースを動かせる。このときはスライドパズルになっているので,当然ながら,1か所だけある空きスペースをうまく利用して,一つずつ順番にピースを並び替えていくことになる。
スライドパズルのピースとしてはきちんと繋がっていても,いざキャラクターを動かす段になってジャンプが届かなかったり,床や壁で進路がふさがれたりしていては意味がない。となると,まずはキャラクターをあっちのピースに退避させておいて,それからこっちのピースをああして,こうして……と考え始めると,処理能力が足りない筆者の頭は今にもオーバーヒートしそうになる。
ただし,その分,頭の中で組み立てたとおりにパズルが解けたときの爽快感は格別で,ステージ数も全32ステージとやり応え十分。本作はFlashゲームとして公開されており,ブラウザ(とFalshプラグイン)さえあればいつでも気軽にプレイできるのも嬉しいところだ。どうしてもクリアできないステージはスキップも可能で,ちょっとした空き時間に頭の体操のつもりでプレイするのにぴったりのゲームなので,パズルゲームが好きな人はぜひ一度お試しを。
■「Continuity」公式サイト
http://www.continuitygame.com/- この記事のURL:
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