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インディーズゲームの小部屋:Room#120「Erst Kerf(エルスト カーフ)」
本作の主人公は,王立中央大学の院生として遺跡考古学を専攻している少女・リズ。リズは,とある遺跡の調査に向かったまま音信不通になってしまった同期生のラーハと,師であるオースマン教授を探すため,彼らが調べていた遺跡に足を踏み入れるのだが,遺跡内は自律型ゴーレムに守られた危険地帯であった。ゲームの目的は,リズを操作してこの遺跡を探索し,行方不明の二人を見つけ出して無事に脱出することだ。
ゲームは見下ろし型のアクションシューティングで,敵を蹴散らしながらステージを攻略していき,最深部で待ち構えているボスを倒せばステージクリア。リズの操作にはW/A/S/D(もしくは方向キー)での移動および,マウスでの照準&攻撃という,FPSライクな操作方法が採用されており,これが全方位スクロールという本作のゲーム性とうまくマッチしている。
攻撃はマウスの左/右クリックに別々の武器を割り当てられ,どちらに何を装備するかはプレイ中にいつでも切り替えが可能。新たな武器は,フィールド上のアイテムを拾う,特定のボスを倒す,といった方法で入手できる。しかし本作では,攻撃を行うたびに“Force”と“Magic”という二つのゲージが減少していくので,無駄撃ちは厳禁だ。どちらのゲージもいったん攻撃を中止すればかなりの速度で回復するものの,敵は四方八方から押し寄せてくるので,いざというときに“弾切れ”を起こしてしまっては目も当てられない。
また,敵の攻撃を受けると,まず“Shield”ゲージが減少し,Shieldが残っているあいだはリズの生命力である“Life”ゲージに直接的なダメージを受けることはない。しかし,ShieldがなくなるとLifeにダメージを受け,Lifeをすべて失うとミスになる。Lifeは自然回復しないものの,Shieldは攻撃を中止しているあいだに徐々に回復していく。
敵弾のばら撒きっぷりだけを見れば弾幕系シューティングのようでもあるが,Easy/Normal/Hardの3段階が用意された難度のうち,Easyモードであれば,シューティングゲームがそれほど得意でなくても十分に楽しめるはずだ。
また,本作ではステージクリア後のスコアの100分の1がExp(経験値)として加算され,レベルアップによって得たポイントを次回のゲーム開始時に好きなステータスに割り振れるという,RPG的な要素も用意されている。公式サイトで公開されているトライアル版ではステージ3までプレイできるので,興味を持った人はぜひお試しを。また製品版は1260円(税込)にて発売中だ。
■ホワイト・シルエット公式サイト
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