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Access Accepted第317回:最近の欧米ゲーム業界で起きた,事件やトラブル
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印刷2011/09/12 18:06

業界動向

Access Accepted第317回:最近の欧米ゲーム業界で起きた,事件やトラブル


 ここ1か月ほどの間,欧米ゲーム業界からさまざまな事件やトラブルに関するニュースが飛び込んできた。「DiRT 3」の無料コードがハッキングされたり,小売店のGameStopが「Deus Ex: Human Revolution」のパッケージを無断開封したり,Deep Silverが「Dead Island」の古いファイルを,ひょんなことから一般に公開してしまったり……。今夏の暑さが原因なのか,いつもに増してその手の出来事が多いようだ。今回は,そういった事例をいくつかピックアップした。


欧米ゲーム業界に起きた事件,トラブル


 人間のやることに,ミスや勘違いはつきもの。開発途中のちょっとした意思疎通の欠如が原因で,ゲームに大きな問題を抱えてしまったり,注意不足の書き込みが,ファンに誤解を与え,悪い評判を立ててしまったりなど,大きなモノから小さなモノまでさまざまだが,中には,ついうっかりではすまないものもある。
 思い出すのは,2K Gamesの広報を行う外部会社のエージェントが,各ネットメディアにおける「Duke Nukem Forever」のレビュースコアが低いのにキレて,Twitter上で「次から評価用のコピーが送られなく人がいる」と威圧的な発言を行い,大騒ぎになってしまった事件だ。
 Twitterなどのソーシャルネットワークサービスは,デベロッパやパブリッシャがファンに対して,直接コミュニケーションを取ることができる便利なツールだが,オフィシャルな発言そのものも簡便に行えることになるため,こうしたことも起こりやすくなった。
 この広報担当者は,自分の不用意な発言が問題になると,すぐに陳謝を行ったが,結局は2K Gamesの企業イメージにダメージを与えとして,契約を解除されてしまった。

続編の開発が決定したという噂も聞こえる「Duke Nukem Forever」。これからもいっそうの伝説を築いてほしいところだが,発売当初の海外メディアの反応はあまり芳しいものではなく,それに怒った外部の広報エージェントがTwitterに不用意な発言をしてしまった。消費者の興味をひくプロモーションだった可能性もあったが,後日,その広報エージェントの契約は解除されている
Access Accepted第317回:最近の欧米ゲーム業界で起きた,事件やトラブル

 ともあれ,ここ1か月ほどの間,欧米ゲーム業界からはいくつもの事件やトラブルのニュースが舞い込んできた。人間はミスを犯すモノであり,重要なのはそこから何を学ぶかということ。対岸の火事ではなく他山の石とすべく,今週はその中からいくつかをピックアップして紹介しよう。


「Dead Island」のデバッグバージョンが配信


 ついに「Dead Island」をリリースしたDeep Silverだが,PC版に関しては,初っぱなから大きなトラブルが発生した。なんと,「Steam」で配信されたものが製品版ではなく開発途中のデバッグ版だったというのだ。そのため,ゲームをダウンロードした人は多数のバグに遭遇したうえ,最後までゲームを続けられなかった。

 しかも,見ようと思えば,このデバッグ版のソースコードまで見ることができたようだ。
 あるゲーマーが,ソースコードの中に「Feminist Wh*re」と命名されたスキルを発見した。これは,プレイアブルキャラクターの1人であるPurnaのスキルとして用意される予定だったらしいが,“Feminist”はフェミニスト,Wh*reはおそらくだが「売春婦」の意味を持つ“Whore”のことだと言われている。内容は,男のゾンビに対して攻撃力が向上するというもので,製品では採用されなかったか,製品版で彼女の持つスキルのうち,いずれかの仮の名称だろうというのがゲームファンの予想である。

 デベロッパのTechlandやDeep Silverは,すでにこの件に関して「一人のプログラマーのジョークであった」と謝罪しているが「どうせ,誰も見るものではないのだから」という姿勢で悪のりした文言を書き,それが大騒ぎになってしまったケースは,最近では東海テレビのテロップ消し忘れ事件を思い起こさせる。古くは「Grand Theft Auto:San Andreas」で,隠されていたセックスゲームがユーザーに暴かれた「Hot Coffee事件」とも一脈通じるものがあるようだ。今回は「Steamで配信されたPC版」という限定的な露出だったが,Deep Silverの発売したタイトルの中で最も売れた作品という“箔”に傷を付けてしまったのは間違いないようだ。

Access Accepted第317回:最近の欧米ゲーム業界で起きた,事件やトラブル


「DiRT 3」で170万本ぶんの無料コードがオープンに


 ハッカーの猛威が改めてクローズアップされており,ゲーム業界でもSony Computer Entertainmentを始めとして,さまざまなメーカーがハッキングの被害を受けている。
 そんな中,ハッカーの新たな標的となったのがAMDだ。同社の新製品であるグラフィックスカードにバンドルされる予定だったCodemastersのレースゲーム,「DiRT 3」の無料コードのうち,170万本分がハッカーの違法アクセスによって奪われ,公開されてしまったのだ。
 AMDのプロモーション用サイト「AMD4U」のサーバー内に置かれていた無料コードは,8つに分けたプレーンなテキストファイルの形で,ロックのかかっていないフォルダに保管されていたという。このうちの3つのファイルが盗まれてサーバー上から消され,やがてインターネットで公開されたというわけだ。もちろん,誰でもアクセスできるわけではなかったが,セキュリティの甘さを指摘されても仕方ないだろう。

 不幸中の幸いとも言えるのが,このコードはすべてValveの「Steam」でアクティベートされるものだったということだろう。公開された無料コードを使おうとしても,Steamによって拒否される可能性が高いのだ。
 AMDは,このプロモーション用サイトは委託した会社が運営していたものであり,同社およびCodemastersのサーバーが攻撃を受けたわけではないと発表している。

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Gamestopが,ゲームソフトを無断開封


 イギリス最大のパブリッシャだったEidos Interactiveを2009年に傘下に収めるなど,海外ゲームの販売に力を入れているスクウェア・エニックス。多くの新作が順調にリリースされており,いよいよ成果が現れてきているように思える。中でも2011年8月23日に北米でリリースされた「Deus Ex: Human Revolution」(邦題 デウスエクス。以下,Deus Ex)は,海外メディアやプレイヤーの評価も高く,すでに200万本を出荷するなど上々のセールスを記録した。

 そんなDeus Exだが,北米の小売店であるGameStopは発売初日,全店舗のPC版Deus Exを勝手に開封し,その中から一枚の紙を抜き出し,さらに翌24日には陳列棚から回収してしまうという,暴挙とも呼べる行為をスクウェア・エニックスに無許可で行った。この紙とは,クラウドゲームサービスとして知られる「OnLive」で,Deus Exが無料でプレイできるクーポンだった。
 やがて,GameStopが全米の4000店舗に向けて送った手紙が公開され,彼らがなぜそんなことを行ったのかの理由が明らかになった。手紙によれば,GameStopが近日中にスタートする予定だった新サービスがOnLiveと競合するため,社内のルールに基づいて上記の処置を行うよう,各店舗のマネージャーに要請したということだ。結局,Deus ExのPC版は返品扱いになったという。

 スクウェア・エニックス側は,この出来事に関して「事前に聞いていない出来事だったが,GameStopの理由は理解できる」と,なんとも大人な対応を見せている。GameStopはアメリカ国内外に6600店舗を展開する世界最大のゲーム小売チェーンであり,その影響力は,オンライン配信のゲームの流通量が増加している現在でも依然として大きいものがあり,それゆえ,スクウェア・エニックス側としても,あまり事を荒立てたくないと思ったのかもしれない。

 しかし,当然ながらDeus ExのPC版をGameStopに予約した人や,GameStopが開封した製品を購入してしまった人は収まらず,ファンサイトなどには怒り心頭の書き込みが多く見られる。GameStopは,一度開封されたDeus Exのパッケージを購入した人に対して謝罪するとともに,50ドル分のクーポンを進呈すると発表しており,結局,自らにかなりの損害を与える結果になったようだ。

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著者紹介:奥谷海人
 本誌海外特派員。サンフランシスコ在住のゲームジャーナリストで,北米ゲーム業界に知り合いも多い。この「奥谷海人のAccess Accepted」は,2004年に連載が開始された,4Gamerで最も長く続く連載だ。バックナンバーを読むと,移り変わりの激しい欧米ゲーム業界の現状が良く理解できるはず。
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