［韓国ゲーム事情＃634］「Ragnarok Online 2」の新情報が公開に

Kimの韓国最新PCゲーム事情＃634

「Ragnarok Online 2」の新情報が公開に（2006/12/20）

Text by Kim Dong Wook特派員

　「Ragnarok Online 2」（ラグナロクオンラインII）の第一次クローズドβテストについてのニュースは，先日「こちら」でお伝えしたが，その後，同作に関する情報が公開されたので，ここで紹介しよう。

　Gravityによると，Ragnarok Online 2は前作と比べ，グラフィックスの雰囲気は似ているものの，ゲーム内容には大きな違いがあるという。ゲームが2Dから3Dになったことで，インタフェースや操作方法，戦闘システムなどは大きく変化したし，パステル調の可愛らしいグラフィックスも，より緻密なものとなった。
　一つのキャラクターですべての職業への転職が可能であり，スキルも（やろうと思えば）すべて習得できる。クエスト中心のゲーム展開を通じて，パーティプレイの必然性も高まっているそうだ。
　またゲーム世界に，背景ストーリーや歴史がしっかりと設定されており，前作ではやや物足りなかった「ストーリー性」についても，大幅に強化されることになるという。

　同作はストーリー性に重きの置かれたゲームデザインが特徴で，各種族の対立と葛藤，仲直りなどが，ストーリー展開のテーマとなっている。剣と魔法の「ファンタジー」と，鉄と蒸気の「スチームパンク」が調和した世界観の中で，プレイヤーは大小さまざまな冒険を繰り広げることになりそうだ。
　なお，Ragnarok Online 2とRagnarok Onlineの世界には共通点が多いが，同一ではなく，パラレルな関係にあるという。例えば，NPCのグラフィックスや名前などは似ているかもしれないが，ゲーム内での立ち位置や重要度は，まったく異なるとのことだ。



＃＃＃＃　以下，リリースより　＃＃＃＃
Ragnarok Online 2の世界観

太古，主神オーディンによって創造されたというミッドガルドの大地。

かつてその大地は，コロッサスと呼ばれる巨魔達によって徹底的に蹂躙されていた。脆弱な存在達は，絶望の中で呻き続けるしかなかった。

そんな暗黒時代の中，コロッサス達は自らの創造主に対する敬意を忘れ，創造主たるオーディンは，そんなコロッサス達に不快感を募らせていった。この対立は，やがて大きな戦争へとつながり，皆はそれを“ラグナロク”と称した。

戦争の終結は，当然血なまぐさいものだった。世界の均衡は崩壊し，Normanをはじめとする矮小な存在達は，壊れかけた世界の中で，ただただ死を待つほかなかった。

しかし，奇跡が起きた。永遠の存在であるElfらが，自らの命を犠牲にして，世界を癒したのだ。均衡を取り戻した自然は，本来あるべき生命力を発揮し，その自然からの恵みを受けて，あらゆる生物が命をつないだのだ。

やがて，光明神バルドゥールの息子リーフが生まれ，闇に満ちた地上を光で照らした。大地には再び，平和と秩序がもたらされたのである。

それから1000年。
紆余曲折を経て作り上げた平和の時代の中，Norman達は，千年祭の準備を進めていた。
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　Ragnarok Online 2には，前作の人間にあたるNorman族以外に，Ellr族，Dimago族という二つの新種族が追加される。同作のキャラクターは，現実の人間に似た骨格構造が設定されているほか，眼球，歯，舌，10本の指なども可動するという。これは「リアルエモーションエクスプレッションシステム」と呼ばれており，従来のMMORPGとは比べものにならないほどの，リアルな感情表現を可能にしているという。

　Norman族は，自由求める心と果てない探求心を持った種族として，数千年におよぶミッドガルド大陸の歴史の中で，最も栄えた種族である。Normanの職業としては，Novice，Swordman，Enchanter，Recruit，Thief，Clownの，計6種が公開されている。



■Novice
　持ち前のチャレンジ精神を武器に，どのような困難にも立ち向かう。突出した能力は身につけていないものの，新しい知識や技術を学びたがる性向には，多くの可能性が秘められている。

■Swordman
　Normanの歴史において，最も古い戦闘職業。剣を用い，攻撃技術と防御技術の鍛錬に励む。物理攻撃のエキスパートともいえる存在だ。

■Enchanter
　Enchanterは，戦場の最後列で仲間をサポートする術士。味方の能力を強化させられるほか，状況に応じて，敵に対して有害な術も使いこなす。

■Recruit
　Recruitは，Normanの築き上げた科学文明を代表する職業。“Dampf Flinte”という蒸気銃で敵を攻撃できる。

■Thief
　他者から金品を盗むことで生計を立てているThiefは，Norman社会でもあまり歓迎されない職業だが，その情報収集能力と，敵に対する攪乱技術は，使い方によっては大きな武器となる。

■Clown
　いわゆるヒーラーに相当するClownは，戦闘などで受ける苦痛や疲労を癒す。敵に対しては，毒を用いて致命傷を与えることも可能だ。

　同作に盛り込まれているゲームシステムには，前作であるRagnarok Onlineから大きく進化/発展したものもある。その中でもとくに注目しておきたい三つのシステムを，ここで紹介しておこう。

●武器成長システム
　Ragnarok Online 2の世界では，NPCを通じて武器を買う必要がない。武器は鍛冶屋が作るのではなく，プレイヤー自身が作るのだ。
　武器には，任意の名前/形状を設定でき，新たな能力を付与するなど，成長要素が導入されている。プレイヤーは，自分自身で育て上げた愛着ある武器を，長い間使い続けることができるのである。

●Complex Job Changeシステム
　Norman族のキャラクターは，前作とは違い，かなり自由に転職できる。簡単な条件を満たせば，何回でもほかの職業に転職可能となっている。ちなみに，各職業のレベルは保存されているので，再びかつての職業に就いたとき，一からレベル上げをする必要はない。同作の提示する職業選択の自由は，プレイヤーにさまざまな体験を提供するだろう。

●Specialityシステム
　Norman族のキャラクターは，ある職業を通じて得たスキルを，ほかの職業に転職した際にも使用できる。さまざまな職業で習得したスキルは，Specialityシステムを通じてさまざまな組み合わせを試すことが可能。同じ職業でも，どんなスキルセットで戦うかによって，その戦闘力は大きく異なるというわけである。