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ARM,32bitアーキ採用の超低消費電力プロセッサ「Cortex-M0+」発表
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印刷2012/03/14 18:52

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ARM,32bitアーキ採用の超低消費電力プロセッサ「Cortex-M0+」発表

Cortex-M0+
配信元 ARM 配信日 2012/03/14

<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>

ARM、低コストMCU、センサー、制御市場をターゲットとした
世界最高エネルギー効率のプロセッサを発表

ARM Cortex-M0+プロセッサが「Internet of Things」の基礎を構築

 英ARM社(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:横浜市港北区、以下ARM)は、世界最高エネルギー効率のマイクロプロセッサ、「ARM Cortex-M0+」プロセッサを発表しました。Cortex-M0+プロセッサは、超低消費電力で低コストのMCU設計に最適化されており、情報家電、白物家電、医療監視機器、電子メーター、照明機器、電力/モーター制御機器など、幅広いアプリケーションのインテリジェント・センサーやスマート制御システムに対応します。

 32ビットのCortex-M0+プロセッサは、ARM Cortexプロセッサ・ファミリの最新製品であり、低コストの90nm LPプロセス実装における消費電力が、現在提供されている8ビットまたは16ビットのプロセッサの約3分の1に相当するわずか9μA/MHzであるにもかかわらず、大幅に高い性能を提供します。

 この業界トップクラスの低消費電力と高性能は、ユーザが従来からの8/16ビット・アーキテクチャから32ビットに移行し、消費電力や実装面積を増大させることなく、日常的な機器の機能を高める絶好の機会を提供します。

 Cortex-M0+プロセッサの機能は、「Internet of Things」と呼ばれるコンセプト、すなわちスマートで低消費電力のマイクロコントローラを使用した多様なワイヤレス接続機器の効率的な通信、管理、メンテナンスを実現します。
 この低消費電力接続は、住宅や産業用建物の性能分析や制御をワイヤレスで行うセンサーから、健康管理機器にワイヤレスで接続するバッテリ電源のボディセンサーまで、エネルギーを節約しつつ生活を向上させる多様なアプリケーションを実現する可能性を秘めています。現行の8/16ビットのMCUは、そのようなアプリケーションを実現するインテリジェンスと機能性を備えていません。

 The Linley Groupのシニア・アナリストで『Microprocessor Report』誌の副編集長であるTom R. Halfhill氏は、次のように述べています。「Internet of Thingsは、エネルギー効率、安全性、利便性の向上により、世界を変えることになるでしょう。
 ユビキタスなネットワーク接続は、アダプティブな室内照明、オンライン・ビデオ・ゲーム、スマート・センサー、モーター制御など、ほとんど何にでも利用できます。
 この実現には、極めて低コスト、低消費電力で、なおかつ高性能なプロセッサが必要です。ARM Cortex-M0+プロセッサは、軽量チップに32ビットの性能を与え、幅広い産業用/コンシューマ・アプリケーションに対応することが期待されています。」

 新しいプロセッサは、大手シリコン・ベンダが50件以上もライセンスを取得している低消費電力でシリコン実証済みのCortex-M0プロセッサの成功を踏まえつつ、多数の新しい特長を加えてゼロから設計されました。GPIOおよびペリフェラルへのアクセスを高速化するシングルサイクルI/Oを採用し、デバッグ/トレース機能を改良しているほか、2段パイプラインによる命令当たりのサイクル数(CPI)削減、フラッシュ・アクセスの高速化によって、さらに消費電力を削減します。

 Cortex-M0+プロセッサは、Cortex-M0と同じ、C言語に適した使いやすいプログラマ・モデルを利用し、既存のCortex-M0プロセッサ・ツールやRTOSともバイナリ互換です。
 他のシリーズのCortex-Mプロセッサと同様、Cortex-M0+もARM Cortex-Mエコシステムの充実したサポートを受け、ソフトウェア互換性によって、さらに高性能なCortex-M3、Cortex-M4プロセッサへの移行も簡単です。

 米フリースケール・セミコンダクタ社、蘭NXPセミコンダクターズ社は、Cortex-M0+プロセッサの早期ライセンシです。

 フリースケールの車載・産業・マルチマーケット・ソリューション・グループ上席副社長兼ジェネラル・マネージャであるReza Kazerounian博士は、次のように述べています。「当社は、史上最小、最低消費電力のARM Cortex-Mシリーズ・プロセッサの定義におけるリード・パートナーとして、そして最初のライセンシとして、ARMとの関係をさらに強化することをうれしく思います。Cortex-M0+プロセッサを搭載した製品を追加することにより、当社のKinetis MCU製品群は、ARM Cortexアーキテクチャ・ベースとしては業界で最もスケーラブルなポートフォリオの1つとなります。
 設計者は、コードを再使用でき、高い性能とエネルギー効率を持つCortex-M0+プロセッサにより、低コストと使いやすさを犠牲にすることなく、従来からの8/16ビットの独自アーキテクチャから当社の新しいKinetisデバイスに移行できます。」

 NXPセミコンダクターズの高性能ミックスドシグナル事業部執行副社長兼ジェネラル・マネージャであるAlexander Everke氏は、次のように述べています。
「NXPは、ARM Cortex-Mプロセッサ・シリーズをすべて採用している唯一のMCUベンダとして、Cortex-M0+プロセッサをポートフォリオに加えることをうれしく思います。当社は現在、Cortex-M0プロセッサ・ポートフォリオを70以上のパーツ・タイプで量産出荷し、その成功を実証しています。今回の新しいCortex-M0+プロセッサは、当社の8/16ビット市場への参入をさらに加速するでしょう。」

 ARMのプロセッサ部門執行副社長兼ジェネラル・マネージャであるMike Inglisは、次のように述べています。「ARMはCortex-M0+プロセッサの発表で、低消費電力におけるリーダーシップと、業界の低消費電力化を推進する意欲を改めて実証しています。新しいプロセッサは、低消費電力テクノロジーにおける当社の専門性を生かし、パートナー各社との緊密な協力によって定義されています。
 このプロセッサが、現代に適した低コスト・デバイスを実現し、Internet of Thingsのメリットを引き出すことを確信しています。」

●ARMテクノロジーによるサポート
 Cortex-M0+プロセッサの画期的な低消費電力機能を最大限に生かすには、Artisan 7トラックSC7超高集積度スタンダード・セル・ライブラリおよびパワー・マネジメント・キット(PMK)を使用した実装が最適です。

 Cortex-M0+プロセッサは、ARMコード生成ツールと、Keil μVision IDE、デバッガを統合したARM Keilマイクロコントローラ開発キット(MDK)に発表当初から完全にサポートされています。世界で最も人気の高いマイクロコントローラ向け開発環境との定評あるMDK、およびULINKファミリのデバッグ・アダプタは、すでにCortex-M0+プロセッサの新しいトレース機能に対応しています。ARMパートナー各社は、これらのツールを利用し、緊密に結合したアプリケーション開発環境で、Cortex-M0+プロセッサの性能と低消費電力を短期間で引き出すことが可能となります。

 Cortex-M0+プロセッサは、米CodeSourcery、英Code Red Technologies、米エクスプレス・ロジック、IARシステムズ(スウェーデン)、米メンター・グラフィックス、米Micrium、独SEGGERなど、サードパーティのツール/RTOSベンダ各社にもサポートされています。


ARM
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