本日（2012年3月31日），大規模なアニメの祭典「ANIME CONTENTS EXPO 2012」（ACE2012）が，千葉・幕張メッセで開幕した。
「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の改正に反対した角川書店などの出版各社が，都の主催する「東京国際アニメフェア」への出展を取りやめ，結果的に分裂する形となって生まれたこの祭典。本来は昨年中にACE2011として初開催される予定だったが，東日本大震災の影響で中止され，今回のACE2012で仕切りなおしになった。
本日は各所で暴風・波浪警報が発令され，正午を回る頃には，東京・千葉間の江戸川を越える電車が強風のために運転を見合わせるような大荒れの天気であったが，ACE2012には多くの人が訪れた。開幕前から長い待機列ができ，開幕と同時に目当てのグッズがあるブースへと急ぐ（いわゆる開幕ダッシュ）来場者の姿も少なくなかった。
アニメイトブース。左が開幕直後，右は正午
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ACE2012，開幕直前の様子
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開催期間，会場の規模，通路の広さ，小間数などが異なるため，先に行われた「東京国際アニメフェア2012」（TAF2012）と来場者数の単純な比較はできないが，ACE実行委員会の発表によれば，約5万枚の前売りチケットは，開幕前に売り切ったとのこと。当日販売分も若干用意されていることを考えると，来場者数が5万人を大きく下回る可能性は低そうである。
ちなみに，東京国際アニメフェアは出版社系のキャラクターコンテンツが出展されなかった影響で，来場者数が前回比74.66％，4日間合計で約9万9000人と落ち込んだが，それでも，パブリックデー2日で7万4000人を集めた（パブリックデー2日の来場者数は前回比70.29％）。
ACE2012では10代から30代くらいのバイタリティ溢れるアニメファンが，TAF2012では親子連れと海外からの来場者が目立ったことを考えると，“住み分け”はできているのかもしれない。ただし，出展者からはイベントの一本化を望む声もちらほら聞こえてくる。まだACE2012は開幕したばかりだが，来年以降の動きも気になるところだ。
正午の会場入り口付近
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さて，前置きはこのくらいにして，ここからはACE2012に出展されていた4月以降に公開される予定の新作アニメを紹介していこう。物販やイベントに力が注がれているのか，各ブースの展示では「これが期待の新作！」といったような押され方はあまり見られなかった。そのため，ここでは唯一作品名で単独ブースを構えていた「人類は衰退しました」をはじめ，気になったものをピックアップしていく。
ここで触れている作品以外に，
マフィア梶田がACE2012を回り，独断と偏見で選んだ
新作アニメの紹介記事も，のちほど掲載する予定なので，あわせてご一読を。
人類は衰退しました
http://www.maql.co.jp/special/jintai/
展示作品の中で唯一単独ブースを構えていたのが，このアニメ。人類が衰退して数世紀が経った世界を舞台に，人類の少女と新人類の妖精さんとの交流を描いた田中ロミオ氏のライトノベルを，AIC ASTAが映像化する。監督は岸 誠二氏。キャストは“わたし”役の中原麻衣さんが発表されている。ところで，妖精さんのでっかい口を見ていると，だんだんそういう顔なのではないかと思えてくるのはゲシュタルト崩壊でしょうか。
ブースでは，作品のビジュアル設定なども収録された「月刊 田中ロミオ 第1号」が配布されている。ちなみに，アニメの放送は2012年7月からの予定
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アクセル・ワールド
http://www.accel-world.net/
川原 礫氏のライトノベルをアニメ化した作品。仮想化が進む未来を舞台に，いわゆるネットゲームオタクの主人公ハルユキが，校内一の有名人，黒雪姫から謎のプログラム「ブレイン・バースト」を託されたことから始まる戦いを描く。制作はサンライズで，監督は「舞-HiME」「宇宙をかける少女」の小原正和氏。主要キャストは三澤紗千香さん，梶 裕貴さん，豊崎愛生さんとなっている。
大型ディスプレイでのPV配信はワーナー･ホーム・ビデオ＆デジタル・ディストリビューションのブースで行われている
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氷菓
http://www.kyotoanimation.co.jp/kotenbu/
米澤穂信氏の小説“古典部”シリーズの1つ，「氷菓」を題材としたアニメだ。物語は，古典部に入部した主人公・栃木奉太郎が，好奇心旺盛なヒロイン千反田える達と共に，高校で巻き起こる数々の事件を推理していく青春学園ミステリ。制作は京都アニメーションで，監督は「涼宮ハルヒの憂鬱」（2009），映画「涼宮ハルヒの消失」の武本康弘氏。主要キャストに中村悠一さん，佐藤聡美さん，阪口大助さんがいる。
左はBS11ブース，右は角川グループのブースで見かけたもの。角川グループのブースにはパンフレットも置いてある
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宇宙兄弟
http://www.ytv.co.jp/uchukyodai/
小山宙哉氏の漫画を原作としたアニメ。弟の南波ヒビトは月面長期滞在クルーとして選抜され，兄のムッタは自動車を設計する仕事をクビになる。大きく異なる道を歩んでいた兄弟の運命が，幼少時代に交わしたある約束によって動き出す。監督は渡辺 歩氏，制作はA-1 Pictures。5月に公開予定の実写映画では小栗 旬さんと岡田将生さんが兄弟を演じる。
宇宙兄弟はアニプレックスブースに原作のサンプルなどが展示されていた
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つり球
http://www.tsuritama.com/
舞台は湘南・江の島。コミュニケーションが苦手で友達のいないユキ，自称宇宙人のハルなど，青春をこじらせてしまった4人の男達によるSF（青春フィッシング）物語が描かれる。制作はA-1 Picturesで，監督は「C」の中村健治氏。キャストには逢坂良太さん，入野自由さんなどがいる。杉田智和さん演じるアキラというキャラもいるが，こいつは明らかに日本ネームなのにインド人らしい。
エウレカセブンAO
http://www.mbs.jp/eurekaao/
「交響詩篇エウレカセブン」の流れを組む新作アニメだ。7年の時を越えて“世代を超えた新たな物語”を描くという。前作に引き続き制作はボンズ，監督は京田知己氏。キャストとして本城雄太郎さん，宮本佳那子さんなどの参加が発表されている。レントンとエウレカは出てくるの？ 出てこないの？ どっちなの！
ソードアート･オンライン
http://www.swordart-online.net/
「アクセル・ワールド」に続き，7月にも河原氏のライトノベルがアニメ化される。タイトルのソードアート・オンライン（SAO）は，アニメ内の仮想ゲームの名称だ。クリアしないと脱出できないというそのゲームに，主人公キリトがソロプレイで挑む姿を描く。こちらも制作はA-1 Picturesで，監督は伊藤智彦氏が務める。
恋と選挙とチョコレート
http://www.koichoco.com/
2010年に発売された美少女ゲームを原作とするアニメ。校内きってのダメクラブ「食品研究部」に属している主人公 大島裕樹が，廃部の危機を逃れるために自治生徒会長選挙に立候補して，仲間達と共に戦っていく姿，そしてその中で生まれるロマンスを描く。制作はAIC Build，監督は喜多幡 徹氏。放送は7月からの予定だ。
フェアリスのブースでは，「恋と選挙とチョコレート」と，その姉妹作「いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい！」のリバーシブルショッパー（特大）がもらえた
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新世界より
http://www.tv-asahi.co.jp/shinsekaiyori/
日本SF大賞を受賞した貴志祐介氏の小説をアニメ化。1000年後の日本を舞台に，社会が管理・統制によってゆがんだものだと気づいた5人の少年少女達が，滅びゆく世界と仲間達を守るために冒険していく姿を描く。数々の作品で原画やキャラクターデザインを手がける石浜真史氏が監督を務める。制作はこちらもA-1 Picturesだ。
劇場 図書館戦争 革命のつばさ
http://www.kadokawa.co.jp/toshokan-sensou/
有川 浩の小説「図書館戦争」シリーズを題材としたアニメ映画。制作はProduction I.G，監督は「獣の奏者 エリン」の浜名孝行氏が務める。もちろん，制作に際して2008年にノイタミナで放映された「図書館戦争」のスタッフが再集結する。主要キャストは井上麻里奈さん，前野智昭さん，沢城みゆきさんなど。
そのほかの新作アニメ
 ZETMAN |
 黒子のバスケ |
 だから僕は、Hができない |
 これはゾンビですか？ OF THE DEAD(第2期) |
カンピオーネ
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つぶやく
2012/03/31 22:14
