e-Racerタイムアタック攻略 第二回

Text bt UHAUHA
10th Oct.2001

「Town Centre」のコーナー攻め方講座

 前回はマシン特性と走り方のコツについて簡単に触れたが,今回はタイムアタックコンテストの舞台となる「Town Centre」のコーナーの攻め方に重点をおいて解説してみよう。
 Town Centreはコーナーと直線のバランスがよいのが特徴の一つで,複合コーナーを一つとカウントし,さらに簡単なコーナーを省けば,タイムアップに関わってくる重要なコーナーは6個所となる。今回はそれらのうち,コース前半の三つのコーナーを,次回は残りのコース後半を攻略していくことにする。Itas Sprint-XS(AT)をチョイスして解説していくので,走り方の一つの例としてタイムアップの参考にしてほしい。

1 トンネル内の段差→左コーナー
 第1コーナーを抜けてトンネルに入ると,段差の直後に左コーナーという難しいポイントが用意されている。この段差は,低速で進入してもほとんどジャンプしてしまうので,ここをどのように抜けるかがポイントとなる。
 ジャンプ後すぐに左へ切り返さなければならないので,着地後にマシンの向きを変えようとすれば,ジャンプする前にかなり減速する必要がある。タイムアップに気を取られてオーバースピードでジャンプしてしまうとガードレールの餌食になることが少なくない。
 ジャンプ地点の直前でステアリングを左に切って,ジャンプ中にマシンの姿勢を変えていくのがいい。着地時に左コーナーのクリッピングポイント付近に向かっていくようにマシンが向いていれば,タイムロスすることなく一気にコーナーを抜けられるだろう。

1)
段差の直前までブレーキを遅らせてしまうと速度の調整がうまくいかずにジャンプしてしまうので,トンネルを半分程度通過した地点からブレーキを使って速度を落とし始める
2)
段差の手前でブレーキングを終了させ,マシンの向きを左コーナーに向ける。空中での姿勢変化を見越して,あまり急激にステアリングを切らないように

3)
ジャンプの瞬間にマシンの向きが大きく変わる。着地に備えてカウンターステア(逆ハン)を当てておこう

4)
このあたりに着地するのが理想的だ。着地すると4輪ドリフト状態となりコーナーのアウト側に流されるので,マシン速度が落ちないようにコントロールして立ち上がろう
4)
うまく行けば,高い速度を維持したままキレイにコーナーを抜けることが可能だ

2 トンネル後のストレート→左右複合コーナー
 ストレートを抜けるとゆるい左コーナーがあり,さらに右コーナーが待ち構えている。前回解説したフェイントを使って曲がるようなイメージがあるが,手前のストレートから左コーナーに入って立ち上がっていくラインを考えた場合では,右コーナーをメインとした大きな一つのコーナーとして走ったほうがいいのだ。
 コース幅をいっぱいに利用して左コーナーに侵入し,右コーナーイン側を攻めていくラインがベストだ。

1)
少し回りこんで一つのコーナーとするために,ストレートの中央から左側ガードレールすれすれに向かって進入する
2)
ブレーキを使って速度をある程度落とすが,芝に乗った状態でのブレーキはマシンが不安定になるので姿勢に十分注意しよう

3)
ブレーキングが終了したら,一瞬アクセルを離してマシンの向きをイン側の壁に向け,再びアクセルを踏み込む

4)
このように右側の壁すれすれを通っても構わないが,コントロールが難しいので,ミスをするよりは少し余裕を持ったところを攻めていってもいい
4)
アウト側に流しつつ,姿勢をコントロールしながらストレートを立ち上がる。アウトに流しすぎてしまっても,マシン側面が壁にぶつかるのであればそれほどタイムに影響はない

3 長いストレート→連続ヘアピン
 複合コーナーをうまく抜けると,Town Centreの最大のポイントとなる連続ヘアピンが待ち構えている。このコーナーは,「ストレート右寄りを走り,フルブレーキングして曲がる」「ストレート左寄りを走ってきてフェイントを使って曲がる」など,いろいろな走り方もできる。
 連続して180度づつ向きを変える必要があるので,コーナーリング速度によってはタイムに大きく影響してしまう。最初のヘアピンでは最高速からのブレーキングが必要。速度を落としきれないで,マシンの向きを変えられずに真っ直ぐ進んでしまったり,大きく回り過ぎたりするので進入速度には注意すること。フェイントを使う場合は,ブレーキも併用してやると素直に内側に向きを変えてくれる。ただし使いすぎるとスピンしてしまうので注意しよう。
 ここでは,フェイントを使ったコーナーリングを紹介しよう

1)
フェイントを使う場合,ストレートの中央,やや左寄りを走る。画面の地点あたりから,右のフェンスの切れ目をめざしてフェイントを開始する
2)
ブレーキングしたら,左側のフェンスの角に向けてマシンをドリフトさせよう

3)
ドリフトさせすぎるとフェンスにぶつかったり,スピンしてしまったりするので,綺麗に弧を描くようにステアリングとアクセルでドリフトコントロールする

4)
フェンスの角を越えるあたりから,速度が落ちないようにしながらドリフトを維持する。ここでドリフトを止めてしまうと,かなり車速が落ちてしまうので注意すること
4)
車速が回復するようにステアリングを戻しつつ,次のヘアピンに向けてマシンをコントロールする

 以上,前半の難しいと思われる三つのコーナーについて攻略してみたが,その中でも個人的に一番難しく感じるのは,最初のトンネル内の段差のあるコーナーだ。ここは同じパターンで美しく走れることは少なく,ワンテンポ遅れるだけでタイムへの影響が大きい。ほかのコーナーとは違ってマシンが路面から一度離れるので,失敗した場合に対処できるポイントが少ないためだ。このコーナーを,2LAPともタイムロスすることなく安定して走れるかどうかが,前半のタイムアタックでのキーポイントとなるだろう。
 最後にコース全体のアドバイス。ブレーキングが必要なコーナーは,ステアリングを切る前に終了し,ロックさせないように強弱をつける。またエンジンブレーキの利きがよいので,オーバースピードぎみと思ったら,アクセルを戻して対処するとよい。ブレーキをうまく使うこともタイムアップに必要な重要な要素だ。

 タイムアタックコンテストの最後の攻略となる第三回では,いよいよコース後半の攻略をする。それまでに前半をどう攻めるか,いろいろな走り方を試してみてほしい。

第三回へ >>