Ultima Online Third Dawnのα版レポート登場 - 11/11 19:25


クリックで拡大します  11月10日,アメリカはテキサス州のオースティンで行われたUltima Online World Faireにて,かねてより噂のあったUltima Online Third Dawn(UO:Third Dawn)の公開が行われ,World FaireのキーノートでOrigin Systemsの副社長Gordon Waltonが自ら壇上に立ち,ムービーなどと共にUltima Online Third Dawnの紹介を行った。また,専用の公式ページも用意され(http://www.uo.com/thirddawn/),モンスターのグラフィックスや要求スペック,2Dと3Dとの共存などについての情報がまとめられている。


クリックで拡大します 気になるその中身
 UO:Third Dawnでは,キャラクター類が全てモーションキャプチャーされたフルアニメーション3Dになる。200個近くのキャラクターモデルで700以上のアニメーションが用意されているとのことで,動きにかなりバリエーションがでそうだ。
 また,ライティングやシャドーの新たなグラフィックスシステム,新しい土地(家建築は不可),12種類ほどの新しいモンスター,魔法効果の新しいグラフィックス,新たなサウンドなどが付け加えられる。
 バージョンアップは,パッケージとして発売されるCDが必要だが,バージョンアップをしなくてもUOは続けてプレイでき,同じサーバー内で2Dプレイヤーと3Dプレイヤーは共存できるシステムになる予定。現状では,2DのままのプレイヤーがThird Dawnで追加されたアニメーションパターン(ジェスチャーなど)がどう見えるのかは未定。
 また,日本語版でのタイトルは「ウルティマオンライン―第3の夜明け―」と仮決定されたようだ(そのままだが)。


クリックで拡大します デモで実際にプレイ
 World Faire内では,ずらりと並べたマシンでデモが行われた。まだα版といった感じだったが,雰囲気を確認するのには十分なものが出来あがっていたといえよう。
 まずペーパードールとメニュー周りが大幅に変更されていて(画像参照),ずいぶんグラフィカルになっている。ペーパードールは以前に噂されていたようにぐるぐると回ってはいなかったが(編註:残念),装備品などもペーパードール装着時はすべて3Dで描かれているため,今まで平面で見なれていた通常アイテムを新たなグラフックスで見ると,新鮮な驚きと喜びがあった。
 インベントリー(バックパック)はメニューに組み込まれ,クリックすると大きな四角いウィンドウで表示された。Gump類はまだ改良される余地がありそうなので,バックパックウィンドウや,メニュー周りのグラフィックスも,もっとスマートなものになるかもしれない。
 魔法のエフェクトもこれまでと比べると各段に派手なものになっている。デモでは唱えられる呪文が限られていたが,パラライズなどは,キャラクターのまわりを赤い球が細かく渦巻くようなグラフィックスだし,Fireballは煙を吐きながら向かっていくものだったった。導入の暁には,Mageな人なら一度全部の呪文を唱えてみたくなるに違いない。
 ただ,開発途中ということもあるだろうが,キャラクター部分のみの3D化なので,画面からキャラクターだけが浮いているような印象を受けたのが若干気になった。確かに馬はリアルで非常にいいのだが。


クリックで拡大します モンスターも大幅にリニューアル
 デモ版では,ロストランドと同系統の熱帯雨林が続く新しい土地(追加される土地なのかテスト版専用なのかは不明)が舞台となっており,ジャイアントラット,ラットマン,ジャイアントスパイダー,ハーピー,スコーピオン,リザードマン,デーモン,スワンプテンタクル,スライムなどが3Dアニメーションで動いていた。ラットマンやスコーピオン,デーモンなどはこれまでのイメージにかなり忠実に3D化されていたが,スワンプテンタクルのように一見すると元のモンスターがわからないものや(ラフレシアが立ちあがったような姿とでもいおうか),ジャイアントラットのように,これまでより更に巨大となってモンスターとしての臨場感がアップしているものもあった。
 デモ版では新たなモンスターを見かけなかったが,旧クライアントの2D側から見る新モンスターのグラフックスがどうなるかも非常に気になるところだ。導入されたら,きっとユーザーは(日頃行かないようなところも含め)ダンジョン一周の旅に出たくなるに違いない。


クリックで拡大します 気になる導入時期は?
 キーノートでの発表では来年の1月頃にβテストを予定しているとのことだったので,順調に進めば春から初夏にかけての発売となるだろう。当初噂されていたよりは,遅れが出ているようだ。また,公式サイトで発表されているように"UO:Third DawnへのバージョンアップにはCD-ROM(つまりパッケージ)の購入が必要"なため,パッチは2段階チェックになるのだろうか。それともServer側で2D/3Dを感知するのか。ルネッサンスのときのように「とりあえずバージョンアップさせておいて後でちょびちょび修正」ということができないので,発売時期が延びる可能性も予想される。
 なんにせよ,UO始まって以来最大の改革となるこの「第三の夜明け」。既存のシステムを大きく覆すことなく,UOの新たな魅力を見せてくれるものになりそうだ。(Yuki Nisio)



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