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Desert Rats vs. Afrika Korpsでは,ゲーム中に資源を採掘するようなことはなく,「サドンストライク」や「MechCommander」のような形式で,あらかじめ与えられた兵器で師団を構築する。
両勢力合わせて70種類以上のユニットがあり,パンツァーやタイガーなどのタンクはもちろん,輸送トラックやモーターサイクル,重砲などの車両ユニットから,マシーンガナーやスナイパー,メディックといった兵士までを,1ミッションにつき数十ユニット選んでゲームを進めていく。中には偵察にも利用できる戦闘機や爆撃機も用意されている。
兵士のタイプは8種類,車両は7タイプとなっていて,各陣営では同じタイプのユニットでも複数のバリエーションが用意されている。車両を修理しながら侵攻することもできるし,リーダーユニットとなるコマンダーは近辺のユニットの能力を向上させてくれる。
当然タンクや戦闘機は師団に組み込むときのコストが高いので,ミッション内容や敵の戦力に見合った構成にする必要がある。この作業が複雑に思えるプレイヤーには,デフォルトの師団も用意されているので,シングルプレイヤーモードの序盤などで,ゲームに慣れるために利用できるだろう。
Desert Rats vs. Afrika Korpsでは,兵士ユニットが実際に車両に乗って操縦するというシステムになっている。特徴的なのは,タンクやトラック,ジープなどの車両の場合,兵士ユニットを一人しか搭乗させなければ,そのユニットの視界が極端に制限されてしまうということ。タンクには最大で3人搭乗でき,やはり3人乗っていたほうが,視界範囲や攻撃力が向上する。車両と兵士ユニットの数的バランスも,師団を組むうえでは非常に重要な要素なのである。
Blitzkriegモードに設定しておけば,生き残ったユニットを次のミッションに持ち越して使用できる。各兵士ユニットには経験値のパラメータがあり,3段階で成長する。ゲーム中の資源確保が必要のないタイプのゲームだけに,次のミッションでのユニット補充を極力抑えられるような仕様は必須といえるだろう。
一つのミッションには複数の目的が設定されていて,それをすべて達成することで,より高いポイントが入ることになる。中には,プレイヤーにはまったく存在が知らされない,"隠し目的"といったものも用意されている。シングルプレイヤーモードにおけるプレイヤーの成果(獲得ポイント)次第では,特殊ユニットが入手できたりすることもあるようだ。
マルチプレイヤーモードは,インターネットやLANで,最大4人でのプレイに限定されている。ゲームモードは多様で,デスマッチやキャプチャー・ザ・フラッグのほかにも,両軍の基地と基地をつなぐTobruk to El Alameinモードがある。これは,トブルクからエルアラメンまでの広大なマップで,二手に分かれたチームでプレイするもので,実際のキャンペーンのような体験が楽しめることになるはずだ。
サウンド面でも素晴らしいデキになっており,爆破やコマンド時に出る音声や,車両から出る機械的な効果音が,当時の情景を感じさせるものになっている。
BGMは,BAFTAというイギリスのアカデミー賞に相当する栄誉を受けたこともあるコンポーザによって60分に渡るサウンドトラックが用意され,しかもウィーン交響楽団によって演奏されているという抜け目なさ。さまざまな部分で,開発者たちの"本気"が伝わってくる作品に仕上がっている。
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Desert Rats vs. Afrika Korpsを制作しているのは,以前「Platoon」というコマンドス風のゲームを開発したこともあるハンガリーの開発チーム。販売を担当するのは,ヨーロッパではフランスのMonte Cristo社で,アメリカではEncore Software社となっている。
日本人にとっては,北アフリカ戦線というテーマが地味に感じられるかもしれないが,2004年1月末にリリースされたデモ(当サイト内の紹介記事は,「こちら」)は評判が良く,2004年春にリリースされるRTSの中では,ダークホースとなる可能性もあるだろう。
ちなみに3月26日には,エムスリイエンタテインメントより本作の日本語版(8800円)が発売される予定なので,日本のWWIIRTSファンは安心して待っていてほしい。
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(C)2003 Monte Cristo. Monte Cristo and its logo are registered trademarks of Monte Cristo. All other trademarks and logos are property of their respective owners. Developed by Digital Reality. Orchestral samples included in this recording from the Vienna Symphonic Orchestra
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