システムソフト・アルファー新作「三国志英雄伝」前田氏に聞く! 

 ストラテジーやRPGなど,幅広いジャンルのタイトルを作り続けるシステムソフト・アルファー。2003年9月26日に発売を予定している三国志をテーマにした「三国志英雄伝」を発売するとのことで,ファン期待の一作だ。さっそく福岡本社へおじゃまして,名物スタッフである前田氏にアレコレと伺ってきた。"三国志"以外にも現在開発中の別タイトルの話も聞けたので,お伝えしよう。

システムソフト・アルファー 前田康仁 氏 システムソフト・アルファー
前田康仁 氏

数々のタイトルを手がけた名物スタッフ。実は取締役であり,とっても偉い人であったりする

 

■期待の新作「三国志英雄伝」

forGamer.net編集部(以下4G)
 三国志をテーマにしたタイトルを作るのは初めてですが,そのきっかけは?

  前田
 国内では歴史もののストラテジーといえば,三国志と戦国時代がニ大テーマといった感じがあります。ウチはこれまでに戦国時代をテーマにした「天下統一」シリーズをリリースしており,多くのプレイヤーさんから賛否両論をもらっています。
 そうした中で,ぜひともシステムソフト・アルファーらしい三国志をプレイしたい! 天下統一のシステムをベースにした三国志を! という意見が多かったんです。そこで今回の制作に着手となりました。

4G
 実際にはどういった感じのゲームになるんでしょうか? テーマなどはありますか?

  前田
 ご存知のとおり,三国志には「演義」と「正史」の二種類があります。うちは正史をベースに制作しています。ちなみにコーエーさんは演義をベースにしていますね。一般的に三国志というと演義といったイメージが強いんですが,正史のゲームがあってもいいんじゃないかと。こういった三国志の世界もあるんだ! ということを多くのプレイヤーに知らしめることができたらいいですね。

4G
 なるほど「正史」をベースにしているということは,神話性を排除する方向で行くんでしょうか? "演義は劉備を主人公に物語性を強調した作品","正史は歴史をベースにした歴史絵巻"といった感じですよね。

  前田
 三国志って神話になっている部分があると思います。突拍子もない話が多いですよね。私は歴史を見るときに,あまり神話性などは必要がないと考えています。あと,私は諸葛孔明がキライですから(笑)

4G
 それはまた極端な(笑)。正直,演義と正史では演義のほうが劉備陣営は良く描かれていると思います。ということは,劉備陣営は弱体化してしまうとか……。

  前田
 もちろん,武将の能力は正史寄りに制作しています。そういう意味では,コーエーさんのタイトルに登場する武将とは,異なる印象になるかもしれませんね。人和相克システム(注:後述)も正史ベースで構築しているので,なかなかに面白い相関図に仕上がるはずです。
 あとファンサービスということで,演義のみに登場する武将から人気の武将を数人だけ登場させるようにしました。三国志を語る上で欠かせない武将っていますよね。まあ,武将の能力一つをとってみても,掲示板で騒がれたりするくらいですから……。あまり極端なことをすると,システムソフト・アルファーにまで直訴に来てしまう人もいるでしょうし。

4G
 そんなこともあるんですか?

  前田
 天下統一シリーズなどではそういったこともありましたよ。やはり武将選びや能力の決定などは慎重になってしまいます。

 

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