ヘイロー コンバット エボルヴ インターネット対戦指南

Text by デイビー日高

 

第二回:マルチプレイの基本中の基本テクニック


シングルプレイとマルチプレイはまったくの別物
 マルチプレイに興味を持っている読者の多くが,おそらくはシングルプレイで異星人の大軍を相手に戦い抜いた技量の持ち主のはず。なかには最高難度でクリアした,なんて人もいることだろう。そのため,マルチプレイでも余裕! と思ってしまうかもしれない。
 だけど,残念ながら,そうとは限らない。マルチプレイでの達人を目指そうとすると,シングルプレイのときとは,またまったく違うテクニックが要求されるのだ

 最大の違いは,とにもかくにも「敵の動き」。いうまでもないが,マルチプレイの敵は人が操作している。そのため,非常にトリッキーで素早く,またズル賢い動きを見せてくるのだ。相手も倒されたくないわけだから,恥も外聞もない,ムチャクチャな動きをする人や,卑怯な人もなかにはいる。誰も,簡単には撃たせてくれないのだ。
 また当然,向こうは確実にこちらを仕留めようとしてくる。マルチプレイは,シングルプレイ以上に厳しい戦場ということを,まずは頭に入れておこう。

"遮蔽物の陰に隠れて敵の銃撃をやり過ごし,とぎれたところで飛び出して撃つ"というシングルプレイでの常識は,通用しない 特殊アイテムを活用し,クローキング化しているキャラクター(半透明なのが分かるだろうか?)。マルチプレイでは,用意されているアイテムを活用しまくろう こっちの攻撃は当たらないのに,相手の攻撃は……。射撃の精度を高めないことには,キルスコアは上がらない

基本テクニック1:キャラクターをトリッキーに動かしつつ,攻撃は確実に命中させよう

一見,ムダにジャンプしているように見える敵キャラクター。でも,こちらの攻撃をかわしているので,この動きは正解。当たらなければいいのだ

 マルチプレイで最も重要なのが,防御面。とにかくトリッキーに動くことだ。前後左右の2次元的な動きだけでなく,ジャンプしたりしゃがんだりといったあらゆる動作を織り交ぜて,敵が狙いをつけられないようにするのである。
 とくに,広場など遮蔽物のない場所では直線的に動かないこと。見通しのいい場所でそんな単純な動きを見せたら,撃たれる可能性が非常に高い。ヘタすれば,遠距離からスナイパーライフルでヘッドショット一発死だ。どこから敵が出てくるか分からないような多人数でのプレイ時は,常に油断せずにトリッキーに動こう。
 また,被弾したときは,バリアが回復するまでいったん退却することも重要だ。焦って突撃をかけないようにしよう。

 そして次にポイントになるのは,攻撃面。激しい動作の中でも確実に相手を狙える照準の正確さだ。自分も敵もトリッキーな動きをしているので,接近戦でも最初はかなり命中させにくいはず。とはいえ,それは相手も同じ条件。相手の動きをよく見て,クセを見抜き,スキを突き,カンで先を読んで,当てていくのだ。
 とにかく,近〜中距離戦は,トリッキーに動き回りながら攻撃するのが基本であることを覚えよう。

屋外ステージでは,高所に陣取ったプレイヤーが,スナイパーライフルで容赦なく遠距離狙撃をしてくることが多々ある。周囲に敵がいないからとノンビリしてはいけない 敵に対して連射しているところ。ただし正面からでは自分も撃たれる可能性が高いので,いかにトリッキーな動きをしつつ,命中させ続けるかがポイントとなる これは悪い例。お互いの動きで狙いがブレるとはいえ,これだけの近距離でこうも外していたら,生き残れない

基本テクニック2:あらゆる武器の威力/乗り物の特性を把握しよう
 基本的な動き方を覚えたら,次に重要なのが,あらゆる武器/乗り物の威力や特徴を捉えることだ。マルチプレイの場合,敵に自分の好きな武器を取られてしまうこともあるので(武器が復活するまで待っていたら,倒されるだけ),どんな武器でも使いこなせるべきだ(各種武器/乗り物のインプレッションは,次回に行う予定)。
 当たり前のことだが,すべての武器にはそれぞれ最も適した戦い方(使い方)がある。ハンドガンで遠距離狙撃を成功させられるわけがないし,屋内で何も考えずにロケットランチャーを乱射すれば,自分も爆風で吹っ飛ぶだけだ。シングルプレイではあまり使わなかった武器が,思った以上に使えるとこともあるので,試し撃ちは必ずやっておこう

 なお,武器に関しては注意点が一つ。本作は,ほかの一般的なFPSと比べて,ちょっと違ったバランスで武器の威力が設定されていることがある。
 例えば,ハンドガンが近〜中距離戦では最強ともいえる強力さだったり(ハンドガンはオマケであることが多い),ショットガンが中距離でもそこそこ使えたり(近距離以外では弾が拡散して一気に威力が弱まることが多い),スナイパーライフルの次弾発射感覚が短いので超強力な手動SMGのように使えたり(普通は次弾発射までの間隔が長い)と,個性的なのだ。
 とにかく,武器はこれまでの常識が通用しないので,要注意。

ワートホグで2名同時の轢殺を決めた直後(ダブルキル)。ワートホグは本来ガンナーがいないと攻撃できないが,ドライビングテクニックがあれば,こんな使い方も 普通スナイパーライフルといえば,次弾発射まで時間がかかるもの。本作ではハンドガン並みに連射できるので,近距離でも使える(ただし弾倉には4発しかない)

基本テクニック3:マップのスミからスミまでを頭に叩き込もう

どこにどんな武器やアイテムなどがあるかを覚えるのは,非常に重要。強くなりたい人は,マップを確実に把握しよう

 基本テクニックその3は,戦場となるマップをすべて把握するということ。マップそのものがどの程度の広さで,どこにどんな遮蔽物や建物があり,どのような地形をしているか,建物の内部はどんな構造をしているかをすべて知っていれば,非常に有利なのはいうまでもない。
 それぞれの武器(とその弾薬)や乗り物,回復アイテム,特殊アイテムなどの置かれている位置,ワープポイント(とその先),抜け道なども,覚えているといないとでは,全然違う。強くなるためにはぜひとも覚えたいところだが,戦いながらでは余裕がないのも事実。そこで便利なのが,「自分以外にプレイヤーがいないマップでプレイする」方法である。

 インターネット上でも,時間帯によってはガラガラのサーバーもいくつも見受けるが,それよりももっと手っ取り早い方法がある。自分のPCをゲームのホストにしてしまうのだ。その方法はとても簡単で,まずゲームを起動して,メインメニューから「MULTIPLAYER」を選択(画面1)。続いて,「ゲームをホストする」の「LAN」を選ぶ(「インターネット」だと,誰かに参加されないように設定する必要があるので,「LAN」のほうが楽)。すると,「SELECT MAP」画面になる(画面2)。ここでマップを選べば,ゲーム開始となるのだ。
 こうして単独でホストになれば,誰にも乱入される心配がないので,一人でノンビリとマップを見て回れるというわけ。当然そのマップに用意されている武器/乗り物もすべて使用可能なので,あまり使ったことのない武器も試し撃ちができるのだ。誰に迷惑をかけるわけでもないので,好きなだけ撃ってその特性を把握しよう。
 マップは全部で19種類が用意されているが,ざっと見て回る程度なら,すべてを回ってもそれほど時間はかからない。どのゲームサーバーに参加しても大丈夫なように,全部見ておくといいだろう。なお,各マップの特徴に関しては当連載の最後,第4回と第5回に前後編に分けてお届けするのでお楽しみに。

 同様に,各種ゲームタイプのルールを知りたい場合は,「MULTIPLAYER」画面で「ゲームタイプの編集」を選択し,「SELECT GAMETYPE TO EDIT」画面(画面3)で目的のタイプを選んでから,ホストになればいい(ゲームタイプの種類は第1回で紹介)。ただし,対戦しなければどんなルールか具体的には分からないところもあるので,その点は注意しよう。

(1) (2) (3)
MULTIPLAYER画面。予習用のホストとなる場合は「ゲームをホストする」の「LAN」を,ゲームタイプを選択したい場合は「ゲームタイプの編集」を選択 「LAN」を選択したあとのマップ選択画面。マップ名を見ればすぐその景色が頭に浮かんでくるぐらいになれば,いうことなし ゲームタイプの編集画面。既存のゲームタイプの種類に関しては,第一回を参照のこと。細かい設定を選択して,独自ルールを作成することも可能だ

 以上,基本テクニックの身につけ方を理解したところで,最後にまとめだ。これら基本テクニックを身につければ,初級の卒業といえるだろう。あとは,実戦でもまれてほしい。とにかく,ひたすら実戦経験を積むしかないのだ
 なお,うまいプレイヤーの動きを見るのも非常に重要だ。何が自分と違うのかをよく観察し,少しでも上へ近づけるよう,努力してみるのもいいだろう。

ハンドグレネード。屋内戦では,バラまくと効果絶大。どこで補充できるか覚えよう。倒れた敵が落とす場合もあるので,死体があったらその周囲をチェック LAN環境でホストとなってゲームを起動したところ。自分以外誰もいないので非常に寂しいが,落ち着いてマップ探索すべし 競争率が高くて入手が難しい燃料ロッドガン。実戦に備え,破壊力はもちろんのこと,連射性能,射程距離,弾速,オーバーヒートの危険性,爆風の範囲などチェックしよう

 次回は,各武器の特性を紹介する。お楽しみに!

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