Text by 奥谷海人 コンシューマ機やアーケード機市場でのナムコのネームバリューはアメリカでも素晴らしいが,PC市場は長年避けてきた領域だった。PCゲームの開発元であるFlagship Studios社が選んだパートナーとしては,意外に思えるだろう。 そのFlagship Studios社で現在CEOを務めるビル・ローパー(Bill Roper)氏は,Diabloから「World of Warcraft」に至るまで,Blizzard社の作品を紹介してきたプロデューサーとして,日本のPCゲーマーの間でも認知度の高い人物である。 今回,彼らが愛して止まなかったBlizzard社を離れた経緯や,今後の活動やPCゲーム市場に対する見解,そしてナムコとの提携に関する話題など,細かく聞き出してきた。
2003年11月に設立されたばかりのFlagship Studiosは,先述したようにDiabloを制作したコアメンバーが集まって作った会社である。Blizzardの顔であるローパー氏や,Diabloの生みの親であるデイビッド・ブレヴィック(David Brevik)氏らが一斉に退社したというNewsは衝撃的だったが,この数か月の間にはさまざまな紆余曲折があったようだ。 forGamer.net(以下,4G): お久しぶりです。ナムコとの提携のニュースには非常に驚きました。まず率直に聞きますが,Blizzard Entertainment社を離れる経緯とはどういったものだったんですか? ビル・ローパー(以下,BR):4G: なんと! BR:4G: その仲間達というのは? BR:4G: みんな,Diabloを作っていたBlizzard Northの中心人物ですね。ローパー氏は,最近ではずっとWorld of WarcraftやStarCraft:Ghostに関するプレス説明会に奔走していたようですが。 BR:4G: ああ,そうだったんですか。ローパー氏らが退社したあとは,Blizzard Northと,その新作(Diablo3?)はなくなってしまったのですか? BR:4G: 初期の9人のメンバー以外に,Flagship Studiosに入った人はいますか? BR:4G: でも,ずっとそのままではいかないでしょ? BR: |