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| 政略のメイン画面。「外交」「軍団」など,それぞれのメニューにはさらに細かいサブメニューがある |
蒼天録をスタートして最初に目につくのが大名に加え,大名に仕える武将達でのゲームプレイが可能になったという点だ。
例えばシナリオ#5「1582年春 本能寺の変」の織田家でいうと,"大名"である織田信長を選択することができるのはもちろんだが,"軍団長"という複数の城を信長から任された武将,そして各城の"城主"を選択してプレイすることが可能だ。
具体的には,織田信長のほか軍団長である織田信忠,織田信雄,柴田勝家,明智光秀,羽柴秀吉,池田恒興の6人,そして城主である前田利家,佐々成政,浅野長政といった現在放映中の大河ドラマでお馴染みの武将や,河尻秀隆,蜂屋頼隆などといったちょっとマイナーな武将まで31人もの城主の中から選択できる。つまり,織田家だけでも38人もプレイ可能な武将がいるのだ。
大名でのプレイと配下武将でのプレイでは,戦略上の違いのほか,プレイヤーに大きな思考的な変化が現れるところが面白い。
大名でプレイするときは,全国統一という大目標に向かって広い視野から政略・戦略を組み立てていくのは今までどおりだが,配下武将でプレイしていると,地域制覇・他家攻略などといった大名からの命令に沿って行動することになるため,自然と目先の目標を追いかけるようになっていくのだ。
ゲーム当初は「俺の力で織田家を天下一の家にしてやるぜ!」などという意気込みが,プレイしていくうちに"隣の敵城を攻撃するためにはどうしたら良いか?"などという感じで視点が狭まっていき,ついには上からの命令に唯々諾々と従う,大名家という大きな機構の中の一歯車と化してしまっている自分に気がつくのだ。
ここでプレイヤーに大きな転機が訪れる。このまま歯車となって,ひたすら主家のために尽くすか。あるいは一念発起して謀反を起こし自分が新たな大名となるか,である。蒼天録では配下武将でのゲームプレイができるようになったことで,戦国乱世だからこそ許される「下克上」ができるのだ。
なお城主で始めた場合は,勲功を貯めることで軍団長への出世の可能性がある。出世を目指してひたすらがんばるのも美しい,と考えてのナルシストプレイも面白い。そして軍団長からさらに上の出世を望むなら……。これもやはり「下克上」しか道はない
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| おお,このわしが軍団長とな…… 松,これでおまえにきれいな小袖の一つも買ってやれそうだ | 知行が増えれば,率いる兵の数も増えるが,自国の収入も減るようになっている | 苦労した甲斐があって,軍団長に出世した。松も喜んでくれるだろう |
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〜軍団長?城主?何それ?〜 信長シリーズをプレイしたことのない人にはピンとこないかもしれないが,織田家を会社組織に例えると,織田信長は社長で会社オーナー。軍団長は関東地域や東北地域など各地方を統括する地域統括部長,城主は支店長といったところか。 |
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| 松永久秀のお家芸ともいうべき裏切り。よりによって足利家に寝返るとは |
戦国乱世には,梟雄と呼ばれた"弱肉強食"を地でいく男達が多く輩出したのはご存知の通り。油売りから身を興した斎藤道三,暗殺・毒殺何でも来いの宇喜多直家,主君を陰で操った松永久秀,そして戦国史上最も有名な下克上といえるであろう「本能寺の変」の張本人,明智光秀だ。
蒼天録では,戦国乱世ならではの現象ともいえる,主家を裏切り独立する下克上を行えるようになっている点が大きなフィーチャーの二つめとして上げられる。
下克上は軍団長でも城主でも行うことができ,たとえ大名がプレイヤー武将の肉親であっても可能だ。つまり,織田信長の嫡男である織田信忠を選択し,ゲーム途中で信長から独立,新たな織田家を興すこともできるし,シナリオ#3「1560年夏
桶狭間の合戦」で,三好家の軍団長である松永久秀を選択,主家を裏切り織田家に従属するといった歴史をなぞるようなプレイも可能となっている。
下克上を行う前には,同輩を誘ったり,朝廷に主家討伐の大義名分をもらったりなどの各種根回しが必要となっている。最初から下克上することを決めてのプレイなら事前の周到な準備もいいが,ふと気が向いての下克上には面倒だ。だが下克上を行うと,当然ながら元の主君は大激怒する。元主家からは真っ先に狙われるので,やはりここは事前準備に心を配るべきなのだろう。そして今度は自らが天下布武を目指し,幾多の合戦をくぐり抜け乱世を戦い抜いていくこととなる。そしてその合戦も大きな変化を見せている。
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| 史上最も有名な合戦の一つ,桶狭間の合戦イベント | 長尾景虎の上杉襲名イベント | 長篠の合戦の前段階,木曽義昌裏切りイベント |
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