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マイクロソフト リンクス 2001
「アーノルドパーマーコースデザイナー」

Text by UHAUHA
23rd Feb.2001

 LS2001には,「アーノルドパーマーコースデザイナー」(以下コースデザイナー)というコースエディタが付属する。LS2001のレンダリングエンジンを使って,"ゲームに使われているコースと同等のクオリティ"のコースを自分で設計できるのだ。簡単ではあるが,以下にコース作成の流れを説明しておくので,画面写真(ちとサイズが大きいが)と合わせてご覧頂きたい。

 最初の段階では土台の上に各ホールを並べていき,コース全体の青写真を作成する。1ホールごとに作成していけるので,時間をかけて1ホールずつ作り込んでいくことも可能。コースエディタでは,ホールを構成しているティボックス,グリーン,フェアウェイなど「シェイプ」と呼ぶ。要はパーツ単位で構成しているわけだ。

 以後それぞれのシェイプを設置,調整していくことになるわけだが,シェイプというパーツ化によって,ほかのシェイプに影響を与えることなく,それぞれのシェイプのみを調整できるところは非常に便利。ドローソフトを使うようなもの,といえばお分かりいただけるだろうか。

 でも単にシェイプをポコポコ配置しても,ホール全体を見ながら調整しないととてもホールとしてのバランスは取れていないものになる。ホールに必要な最小限のシェイプの設置が終わったら,起伏をつけたり臨場感のあるオブジェクトを置いたりし,場に合ったサウンドなどをつけて仕上げるわけだ。

オブジェクトの置きすぎにご用心

 あまりにも簡単に説明してしまったので誰にでも簡単にできそうな気になってくるが,実際は,満足いく美しいコースを作るのは"途方もなく大変な作業"になってしまうといわざるを得ない。シェイプの設置/調整まではあまり苦労することなく進めることができるが,その後のホールとして必要な起伏を付けるときが悩みどころ。ゴルフコースとして満足にプレイできないような起伏を付けても意味がないのだ。ただ,土台となる地形に自動で起伏を付ける機能もあるので,それほど気合い入れて詰めて作るのでなければ,それで十分ともいえる。
 ひと言だけ注意。実際にプレイ中のコースの表示は3次元計算で行われているので,起伏を細かく付け過ぎたりオブジェクトを置き過ぎたりすると,ゲームレスポンスにも影響してくる。そのあたりにも気をつけて作成するべし。全ての面において,バランス重視で作成することが重要なのだ。

道は険しいが満足度も高い

 このコースエディタは製品と同レベルのコースが作成できるということもあり,かなり高機能で操作も複雑だ。コースエディタ自体が英語版ということもあり,日本語マニュアルがないときには手も足も出なかった。
 日本語マニュアルの出来はよく,コース作成に必要な手順が記され,使うアイコンや操作などについても細かく記されている。ただしこのコースエディタを使いこなすには,何度も何度もコースを作りながら試行錯誤する必要があるだろう。さすがは開発者仕様
 ゲーム仲間を「おぉ!」と唸らせるレベルのオリジナルコースを作れるようになるには,かなりの時間と腕と忍耐が必要だが,その価値はある。今までのゴルフゲームにはほとんどなかった機能なだけに,ゴルフ好きなどから見れば,違った角度からゴルフの奥の深さが見えてくるに違いない。
 自分で設計したコースでプレイを楽しみ,奇想天外なコースを作ってマルチプレイを楽しみ……ほかのソフトにはない楽しみ方ができるこのコースエディタ。挑戦する価値はあるといえる。


■発売元:マイクロソフト
■価格:オープンプライス(実勢価格予想8000円程度)(2月16日発売予定)
■問い合わせ先:マイクロソフト TEL 03-5454-2300
■動作環境:Windows 95/98/Me/2000 Professional,PentiumII/266MHz以上,メモリ64MB以上(Windows 95/98/Meの場合)/96MB以上(Windows 2000の場合),コースエディタは128MB以上必要,空きHDD容量:インストール時400MB以上必要(推奨900MB以上)/実行時500MB以上必要。コースエディタは,インストール時300MB以上/実行時500MB以上必要
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