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| 世界中で活躍している救助ヘリ「アグスタA-109 K2」。登場ヘリのすべてにいえることだが,特徴を捉えたモデリングが素晴らしい。バックが部屋というのは何とも不思議な感じだが |
プチコプターには,"チャレンジモード"と"アドベンチャーモード"の二つのゲームモードが用意されている。
チャレンジモードは,決められたヘリコプターを使い,さまざまな課題に挑戦するゲームモードだ。課題はミニゲーム形式になっていて,手軽に楽しむことができ,練習モードといえる。このモードは全部で5レベルに分かれていて,1レベルごとに四つある課題をすべてクリアしなければ,次のレベルに挑戦することはできない。つまり,合計20種類の課題に挑戦することになるわけだ。課題のクリアの判断は点数制になっていて,着地までの時間,着地位置,着地の衝撃で点数が評価され,合計で70点以上でクリアとなる。ちなみに点数により「Good!」(70点以上),「Very
Good!」(90点以上),「Perfect!!!」(100点)がある。課題には着地地点に着地するだけ,浮いている風船を割る,ターゲットボックスを破壊するなど,簡単なものから意外なものまで用意され,すべて短時間(数10秒〜3分程度)でプレイできるせいか,「Perfect!!!」が出るまで何度もプレイしてしまうという中毒性もある。
アドベンチャーモードでは,好きなヘリコプターを使い,一軒家のいろいろな部屋の中にある「☆」をすべて(合計100個)集めるのが目的だ。☆は部屋の中に浮いているだけではなく,椅子とテーブルの隙間,壁際,コップとコップの間など,かなり意地の悪いところにも配置されている。また,隠されているものも多数あり,ステレオの電源を入れる,パソコンの電源を入れる,エアコンを作動させる(風に注意!!)など,アクションボタンを使うことで出現する☆もある。
最初は「子供部屋A」から始まるが,ある個数の☆を集めると,次の部屋に進めるようになる。そのときの移動もアクションボタンでドアを開けて,廊下を移動するという凝りようだ。当然,2階から1階への移動も,階段を慎重に移動しなくてはならず,廊下や階段など,とくに狭い空間ではヘリコプターをうまくコントロールする必要がある。視点切替などをうまく使って,家の中をじっくり飛び回り,すべての☆を回収してほしい。
どちらのゲームモードも,進行状況によりおまけゲームやヘリコプターが追加されるので,気合を入れて挑戦したいところだ。
プチコプターの要でもあるラジコンヘリの挙動に関しては,画面上から伝わってくる浮遊感が素晴らしく,あたかも本当にラジコンヘリを操作しているような錯覚に陥る。決して大袈裟にいっているのではなく"マジ"だ(笑)。さすがフライトシミュレータで定評のあるアクアシステム。実際にラジコンヘリを飛ばす者から見ると気になる部分もあるが,挙動などについては十分リアルといってもいい。申し分ないデキだといえるだろう。
操作は本物同様にエレベータ(機体を前後に傾ける),ラダー(機体を左右に向ける),スロットル(上昇/下降),エルロン(機体を左右に傾ける)を操作して行う。実物のラジコンヘリの経験者でないと想像できない部分でもあるが,ヘリコプター特有のメインローターが回転すると,機体が反対方向に回ろうとする"反動トルク"の再現など,しっかり再現されている。挙動はオプションでEASY,REAL,RCと3種類に変更できるが,EASYでは反動トルクは殆ど(まったく?)なく,比較的簡単にコントロールできるのに対し,REALでは本物のヘリコプターを,RCではラジコンヘリの挙動に近くなり,更に反動トルクの影響も大きくなるので,エルロンやラダーなどを同時に操作して機体バランスを保つ必要がある。また,使用するヘリコプターによって挙動特性の違いも再現されているので,ヘリコプターを選択できるアドベンチャーモードでは,練習面などで自分にあったヘリコプターを見付けておくことも重要だ。
操作のコツとしては,スティックの扱いは,ゆっくり丁寧に行うこと。パニックになってしまったら,オートホバリング(姿勢安定)機能を使い,体勢を立て直すこと。オートホバリングは狭い隙間などに入っていくときにも役に立つぞ。活用すべし。
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| アドベンチャーモードで時間帯を夜にした場合,物陰に隠れている☆は光って目立つが,蛍光灯の近くなどでは,眩しさで画面が真っ白になるので注意すること。各オブジェクトの床への映り込みにも注目 |
プチコプターはキーボードやジョイスティックでもプレイできるように作られているが,微妙な操作に加え,同時に複数の操作を行う必要があるため,一番操作しやすいのはやはりCFCだった。ラジコンプロポ用の高性能ボリュームを使った左右の4方向スティックで,右スティックではスロットル,エルロン,左スティックではエレベータとラダーを操作する。実際にラジコンヘリやラジコン飛行機で遊んだことがない人は,複雑な操作方法に少々戸惑うかもしれない。しかし少しプレイしてみれば,次第に考えなくても操作できるようになるはずだ。スティックのほかに上部に四つのボタンが付いているが,一番右側のボタンは4方向ハットスイッチも兼ねていて,視点切替などに便利だ。すべての軸にスライダートリムを装備し中心軸のズレの微調整なども可能で,正にPCに接続できる本物のプロポである。なおUSB接続になった新型CFCでは,スティックの反応を「リニア」「非線型」と切り替えることができる。持った感じはちょっと大きくて。慣れるまでは手が痛くなったが(笑),プチコプターをプレイするには,ぜひCFCでプレイしていただきたいところだ。
ちなみにCFCは,Windows上からは「4軸4ボタンジョイスティック ハットスイッチ付き」と認識されるため,当然,ほかのゲームでも使用が可能だ。ひょっとしたら面白い使い方が出来るかも知れない。
小型卓上ヘリコプターとはいえ,ラジコンヘリというものを画面上で再現し,特有の浮遊感,操作感が見事に再現されている。シミュレーション性を重視しがちなジャンル(?)だが,あえてゲーム性も重視したことで,誰にでも手軽にプレイでき,さらに操作するラジコンプロポデバイスまで用意してくれたのは非常に嬉しいところ。不満な点があるとすれば,2種類あるゲームモードに,もうちょっとバラエティを持たせてほしかったところか。どうしても何度もプレイしていると単調な展開になってしまうので,チャレンジモードではミニゲームを,アドベンチャーモードでは別の家などをプレイしたくなってしまう。何度もプレイしたくなるゲームだけに,追加マップは強くお願いしたいところだ。 実際に本物のラジコンヘリをやっている人がプレイすると,挙動などに気になる部分があるかもしれないが,ゲームとして楽しみながらラジコンヘリというものをカジれる,そんなプチコプター。一人で楽しむもよし,大勢でワイワイと騒ぎながらやるもよし,ラジコンヘリに興味がある,ないを問わず,いろいろな人にプレイしてもらいたい1本だ。
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