XIII(ユービーアイソフト)

■英語版シングルプレイデモ
 新しいグラフィックス表現を使用した作品は,"パラッパ"しかり"ジェットセット〜"しかり,そのほとんどがエポックメイキングなゲームシステムと共に登場するものが多かった。そんななか,トゥーンレンダリングを使用しつつ,PCゲームの標準ジャンルともいえるFPS界に殴りこみをかけてきたのがこの「XIII」(サーティーン)だ。
 E3 2002ではトゥーンレンダリングによる多大なインパクトを,E3 2003で公開されたプレイアブルデモでは"FPSとしてのデキ"を見せつけた本作だが,2003年秋に発売を控えた本日,ついにパブリックなデモ版が登場した。

 本作の主人公は,名前のない記憶喪失の男。入れ墨で肩に施された"XIII"(13)の文字と,傍にあった銀行の個人専用金庫のカギだけを頼りに,自分は何者かを突きとめていくというのが,本作のストーリーラインだ。

 デモ版には,目を覚ましたばかりの主人公が敵地へ潜入するまでの序盤2レベルが収録されている。
 トゥーンレンダリングで表現されるキャラクターや背景のグラフィックスには確かにインパクトがあるのだが,ゲームをよーく見ると,実は本作が優れているのは,映画的・マンガ的な"演出"ということに気付く。
 銃声のする方向には"TATATATA TATA"という文字が飛び出し,物陰から敵がこちらを伺っていると,その方向がにゅーっとクローズアップして,プレイヤーに知らせてくれる。またゲームの最中には"一方そのころ……"といった具合に,まったく別の場所でストーリーが進行する場面が見られたりと,マンガのようなコマ割りでプレイヤーをうまく惹きつける。画面は基本的に原色系の色でまとめられているので,非常に賑やかだ。

 またこのゲームは,比較的オブジェクトへのインタラクション性も高いので,電動フックなどを利用した特殊アクションも楽しめる。天井にフックを引っ掛けてスルスルと降下,眼下の敵の様子を伺いつつ手榴弾をポイ,なんてことも可能。銃で撃つよりも酒瓶のほうが破壊力があったり,イスやほうきで相手をガンガン殴って進めたりという選択の多さも魅力だ。

 デモ版にはボウガンやライフル,スローイングナイフなどの武器がひととおり収録されているので,難度が低い割にあれやこれやと試しながら結構長く遊べるはず。トゥーンレンダリング特有のジャギーが若干気になるが,それをカバーするだけの面白さを十二分に秘めているこの作品は,FPSファンならずとも広い層にオススメできる。タスクバーのアプリケーション名が「Unreal Warfare」になっている辺りに詰めの甘さを感じさせるが,そこはUbi Soft。2003年秋の発売に向けてさらなるクオリティアップを期待しよう。(Gueed)

■英語版マルチプレイデモ 2003.10.9追記
 マルチプレイデモでは,LAN対戦,BOTを使って対戦,Ubi.comにあるマッチングサーバーでの対戦の3種類が用意されている。BOT対戦では,BOTの強さをEasyからInsaneまでの4段階に設定可能で,プレイヤー1人&BOT5人などでも遊べるので練習にはうってつけ。
 Ubi.comのマッチングサーバーを利用するにはユーザー登録をする必要があるが,登録はアカウントとパスワードを入力するだけ。もしもUbi.comのアカウントを持っている場合は,それを使うこともできる。
 マップはWinslow BankとMap NESの2種類が使え,どちらも6人用マップ。ゲームモードもデスマッチとチーム対戦の2種類がある。また,使用できる武器は,初期装備のピストル以外に,ライフルやマシンガン,手榴弾など5種類。もちろん体力回復アイテムや,防弾チョッキなどの防具アイテムも出現する。

■日本語シングルプレイデモ 2004.02.24追記
 2003年3月13日にユービーアイソフトが発売予定の「XIII」(サーティーン)日本語版。その発売を前に,XIII 日本語版のシングルプレイ専用デモがリリースされた。当サイトの「こちら」で日本語版Screenshotsを掲載済みだが,プレイアブルな状態で我々が目にするのこれが初めてだ。
 この日本語デモ版は,製品版の本編の"頭から最初のレベルの終わりまで"をザクッと切り取ったような内容で,ずいぶん前にリリースされた英語デモ版では端折られていたオープニングムービーや,レベル間に挿入されるムービーなどが見られるようになっている。
 収録されているのはたった1レベルだが,コミック仕立ての秀逸なストーリーが日本語で読み進められるというのは,シングルプレイメインというのも相まって,かなり嬉しい。トゥーンレンダリングの暖かいビジュアルで,割と硬派なシューティングが楽しめる作品なので,日本語版購入予定者も一見さんも,ぜひチェックしてみてほしい。(Gueed)

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(C)Van Hamme - Vance / Dargaud Benelux (DARGAUD-LOMBARD S.A.) 2000 DARGAUD.

※Screenshotsは,すべて日本語版デモから撮影したものです

 

キー操作

  • ゲームメニュー Escキー
  • 見上げる/見下ろす BackSpaceキー/=
  • 視点をセンターへ移動 Endキー
  • 射撃(プライマリ/セカンダリ) 左クリック/右クリック
  • リロード R
  • 武器切り替え(次/前) PageUp/Downキー(またはマウスホイール)
  • 前後左右移動 W/S/A/D
  • ジャンプ Spaceバー
  • しゃがみ C
  • アクションキー E/Enterキー
  • アイテム切り替え(次/前) Shift/Ctrlキー
  • ゲームポーズ Pauseキー
日本語シングルプレイデモ(207MB)
英語版シングルプレイデモ(79.8MB)
英語マルチプレイデモ(157.7MB)

動作環境

対応OS:Windows 98/Me/2000/XP
CPU:PentiumIII/800MHz以上
メモリ:128MB以上
ビデオ:メモリ32MB以上を搭載した,DirectX 8.1対応のビデオカード
DirectX 8.1

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このページのScreenshotsは,すべてNVIDIAの「GeForce FX5700/FX5950」グラフィックスチップ搭載カードを使用して撮影したものです

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