Team6 Game Studio'sという,2003年秋に設立されたばかりのオランダのデベロッパが開発中のレースゲーム,「Shanghai Street Racer」のデモがリリースされた。本作は2004年春に発売予定となっている。
ストリートを爆走しようという,いわゆる無軌道な荒くれモノによるイリーガルなレースゲームだが,それ以前の部分がかなり荒くれている。まあ,評判が悪いことで評判となっている(と,当サイトのIwahamaが評した)本作であるが,プレイすればそれなりに分かるだろう。まず,ゲームを起動してBGMが鳴り出した途端に「あ,ヤバい」と気づくはずだ。音楽もグラフィックスもチープなら,肝心のレースシーンも正直チープだ。
しかし,実際にプレイしてみると,これはこれでちょいと面白いレースゲームである。なんというか,従来の高級感あふれるレースゲームではまずお目にかかれない光景が見られる。
とりあえず,スタートした途端にバックするライバル車があったり,なんでもないカーブを曲がり切れずに大転倒するなど,ライバル車のAIが傑作。ライバル車がこぞってソツがなさ過ぎて小憎らしい,従来のレースゲームAIに憤懣やるかたなかったヘボレーサーなら,本作のAIには親近感すら覚えるはずだ。
また,最高速度からブレーキをかけるとなんの問題もなく急停車できるなど,「リアルな挙動」とは程遠い作りが,これまたヘボレーサーには嬉しい。
デモ版では,シングルプレイの"シングルレース"と,ローカルのマルチプレイが選択できる。選べる車は2種類,コースは一つのみなので,すぐに飽きてしまうだろうが,物好きな人はこの笑えるレースゲームを一度体験してみてもらいたい。(Kawamura)
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