風の探索者2 〜Shadow Kingdom〜(グルッポワン)

 「風の探索者2 〜Shadow Kingdom〜」(以下,SK)は,グルッポワンがリリースする純国産のシングルプレイRPGシリーズの最新作。本シリーズは,過去に「風の探索者 〜Grand Slam〜」(以下,GS)とその「大陸編」がリリースされており,SKは,GSでグランドスラム(四つの秘宝獲得)を成し遂げた主人公達の,その後の人生を綴ったものだ。

 風の探索者は,プレイヤーが"職業探索者"となり,同じ志をもつ士と共に,ひたすらダンジョンや遺跡などでアイテム獲得に励むというもの。"ストーリーらしいストーリー"はなく,冒険の緊張感とお宝獲得のみを求めて遊べるのが本作の特徴だ(より詳しい解説は,「大陸編」のレビュー記事「こちら」を参照してほしい)。ストーリー的な流れをあまり意識しないので,前作を知らなくても十分楽しめるタイトルとなっている。

 プレイヤー視点はクォータビューで,プレイヤーキャラクターやその仲間,登場する敵などは,テーブルゲームの駒のようにボード(フィールド)に配置される。ダンジョンでの戦闘はシンボルエンカウント方式(フィールド上に敵オブジェクトを確認でき,キャラクターが接触すると戦闘に入る)で,攻撃・治癒・逃走などのコマンドはすべて画面下部のインタフェースで行うといった具合だ。

 本作で興味深いのが,戦闘において重要になる"隊列"というシステム。
 シンボルエンカウントで敵に遭遇すると,キャラクターはチェスボードのような戦闘フィールドへと場所を移す。そのときの隊列(ボードゲームでいうと駒配置)は,敵オブジェクトとのぶつかり方で決定し,戦闘中は敵との位置関係により,近接戦闘の可/不可や,魔法の命中度が変わってくる。隊列は非戦当時にも随時変更できるので,ダンジョンを探索するとき,南北へ進むなら隊列の上下位へ,東西へ進むなら左右へと,近接戦闘系キャラクター配置するという配慮が必要になるわけだ。非力なキャラクターは敵の攻撃でアッサリと死んでしまうので,隊列は極めて重要な要素といえる(ちなみに,キャラクター死亡のペナルティは,"スキルダウン"のみ)。

 また本作には,"食料・満腹度"といった概念もある。時間が経過したりキャラクターが動作した場合は満腹度が下がり,それがゼロになると全行動に2倍の時間が必要になるというペナルティが課せられるのだ。そのためプレイヤーは必然的にダンジョンへ足を踏み入れざるを得なくなる。まさに"生きるため"に冒険するというわけだ。

 本デモ版では,キャラクターメイキングから序盤の1クエストを達成するまでが楽しめる。
 SKの特徴の一つに"前作のキャラクターデータ,アイテムデータを引き継げる"というものがあるが,この体験版でもその恩恵が受けられる。上記のデータだけでなく,冒険中に顔見知りになった人物との交友関係もすべて引き継げるので,前作のプレイヤーはぜひ試してみてほしい。もちろん初めからプレイした場合でも,700万点のスキルボーナスが用意されるなど,不公平にならない仕組みになっているのでご安心を。(Gueed)


(C)2003 Gruppo One

キー操作

    ※操作はすべてマウスで行います(ただし,任意のショートカットキー割り当てが可能)
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