古代中国を舞台にしたアクションRPG「Seal of Evil」の英語デモ版が登場した。
本作は,「Prince of Qin」(日本ではカプコンより「天覇光芒記 プリンス・オブ・シン」として発売中。以下,PoQ)や「フェイト オブ ドラゴン」を開発した中国のデベロッパObject Softwareが開発したもので,同社の十八番ともいえる中国大陸を舞台にした中華風大河RPGといった感じのゲームだ。
ベースのシステムはPoQを踏襲しており,スキルシステムから画面下部のインタフェースバーまで,ほぼ同じ。基本2D,そして若干の3Dを採用したグラフィックスは,現時点ではもはや"古臭い"と言い切ってしまえるほどのクオリティだが,弦楽器の優雅な音楽や,同社が得意とする古代中国の歴史考証は相変わらず魅力的だ。パっと見が「Diablo」タイプということで高いアクション性やアイテム探しなどを期待しがちだが,このタイトルは,中国の雰囲気とシングルプレイRPGらしいクエストの数々を楽しむのが常道だろう。
プレイヤーは,クラス"Witch"の女性Lan WeiとBeastmanのLiang Huを操り,お使いあり討伐ありの細かいクエストをこなしていく。なおパーティメンバーは3人までで,キーを使って随時切り替えながら,インベントリーやステータスの管理をするタイプのシステムだ。
ゲームを開始したら,まずはアドベンチャーゲームよろしく周囲の人に話し掛けまくってクエストを入手しよう。
筆者もいくつかクエストを受けてみたが,序盤でもっともエキサイティングなのは,街の北側に位置するRozy-Dloud Valleyにある蛇の巣窟「Snake Cave」でのクエストだ。
ここにはレベル上げ用のザコ蛇と,その蛇の群れを統括するSnake Kingが住んでおり,彼の討伐がデモ版に収録されたメインクエストの一つとなる。
ちなみにクエストは,物語を進めるために必須なメインクエストと,アイテム集めや"お遊び"の要素をもつサブクエストとがあり,本デモ版にはどちらもバランスよく収録されている。時間を短縮したい人は,主人公のLan Weiの父親や叔父から受けられるメインクエストを重視してこなすといいだろう。
戦闘は基本的にオートで,敵を一度クリックすれば自動で攻撃してくれる(スキルの使用以外は,割とのんびりしたものだ)。なお戦闘/非戦闘中問わず,HPやMPは自動で回復する仕組みだ。
実際にポチポチとプレイしてみたが,"ポーズ"が可能なため戦闘の難度は低い。そのうえ,キャラクターのHPが0に近づくと"Low HP"という具合にテキストメッセージが画面を横切り,同時にゲームにポーズがかかる。(製品版でもある仕様なのかどうか不明だが)親切設計を超えておせっかいに近いシステムで,これのおかげで戦闘のリズムがギクシャクしてくるのがちょっと困りものだ。この手のゲーム全般にいえることだが,システムはもうカチッとオーソドックスにまとまってるのだし,インタフェースをもう少し煮詰められないものだろうか。
さて本デモ版は,PoQのローカライズ版と同じく,音声は中国語,字幕は英語という仕様だ。聞き馴れない中国語を読みながら英語を翻訳していると頭がヘンになりそうだが,300MB強のファイルだけに,ゆうに数時間遊べるボリューム。PoQなどを知らない人も,ぜひチャレンジしてみてほしい。
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