チェコのデベロッパである7FXが開発した3Dシューティングシミュレータ,「Rapid Gunner」のデモ版が登場。3DFPSの人気の陰りが目立つ昨今だが,本作は,通常の3DFPSとは一線を画し,ストーリー性やリッチなグラフィックスを一切排除したAIM練習ソフトだ。
本作の販売形態はValu Softなどと同じ方式で,始めに製品版と同様のフルバージョンをダウンロードさせて,制限時間内だけデモ版として試遊可能にするというもの。とはいえ,ファイルサイズは70MB強と比較的コンパクトなので,常日頃から同タイトルのような練習/スコアトライアルがメインのタイトルを探していた人は,ぜひ試してみるといいだろう。
さて前述のように,本作は"AIM能力の向上"という一点に絞ってデザインされた,ピストルのシューティングシミュレータだ。ストーリーは皆無で,プレイヤーは,射撃場練や対テロリストといったシチュエーションの異なる八つのマップを舞台に,ひらすらシューティングターゲットを倒していく。一つのマップは数十秒から長くても数分で終わるボリュームなので,レースゲームのタイムアタックと同様,スコア(時間)を縮めるために何度も繰り返し遊ぶことができる。
敵として出現するのは3Dで描かれた人間ではなく,一枚の板に人物が描かれたシューティングターゲットとなっていて,弾が命中すればパタンと後ろに倒れる仕組み。プレイフィールは,以前当サイトで紹介した「Smoking Colts」などを想像すると分かりやすいだろう。
しかし本作がSmoking Coltsと決定的に違う点は,実在する銃器が登場したりと,ある程度リアリティをもつようにデザインされている点だ。
登場する銃器は,Mk23/Glock17/Glock18/CZ75/FiveSeven/Sig226と,それぞれ速射性や装弾数,命中精度が異なるので,マップの構成と敵の配置,またリロードのタイミングなどを考慮しながら銃器を選択する必要がある。ゲーム開始当初こそ武器性能の違いは気にならないが,タイムの短縮幅が短くなるにつれて,ジワジワと微妙な差を実感するはずだ。
本デモ版は25分という時間制限付き。ファイル自体には製品版と同様の8レベルすべてが収録されているが,インストール直後は序盤の1ステージしかプレイできない。ステージに設けられた条件(クリア時間)を達成すると,次,また次とロックが解除されていく仕組みになっているので,うまくやれば8ステージすべてが見られるのかもしれない(筆者はムリでした)。
ゲームそのものがエンターテイメント性をグッと抑えた内容になっているので,これは完璧にスコアラーやAIM練習生がターゲット。ただサクッと遊べるという点ではミニゲームとしてしっかり遊べる内容なので,FPSファン以外のヒトも気軽に試してみるといいだろう。(Gueed)
(C)2004 7FX,s.r.o.
|