「プレトリアン ガリア戦記」は，古代ローマ帝国をテーマにしたヒストリカルRTS。最先端をいく美しい3Dグラフィックスを背景に，映画「ベン・ハー」や「グラデュエイター」を彷彿とさせるようなユニット達が，画面上で大乱戦を繰り広げる作品だ。

　本作は，あの「コマンドス」シリーズの開発元として有名なPyro Studiosが制作を手掛けており，コマンドスシリーズでも見せてくれた職人技的な描き込みが素晴らしい内容となっている。木々やユニットなど個々のオブジェクトの美しさはもちろんのこと，敵が森から攻め寄せると木から鳥の群が飛び立ったりするなど，細かい演出やアニメーション処理は"さすが"の一言。音楽や効果音なども含め，歴史ファンを喜ばせるような雰囲気作りもよく作り込まれており，非常に高い完成度を感じさせるタイトルへと仕上がっている
　本作では，集団戦をベースにした戦闘システムを搭載しており，部隊単位でユニットを操作していく点が大きな特徴。加えて，それぞれの部隊には兵士数のほかに"スタミナ"というパラメータが設定されており，スタミナを消耗することで特殊な行動が取れたりするなど，単純に"兵力"だけの駆け引きではないところも面白い試みだ。ほかにも，指揮官ユニットが部隊に指揮効果を与えたり，犬や鷲を使って偵察が出来たりと，ほかのRTSには見られない一風変わった要素も沢山盛り込まれている。ユニット（部隊）には特殊な隊形や行動/攻撃が数多く用意されており，ユニットの配置とそれらのアクションを組み合わせることで"戦術的な面白さ"を表現しているようだ。

　体験版の内容だが，英語版の体験版がシングルミッションの一つを抜粋したものだったのに対し，日本語版の体験版では，用意された一つのマップを使ってのスカーミッシュモードと4人までのマルイプレイモードを楽しめるようになっている。
　なかなか遊び応えのある内容といえるのだが，チュートリアルモードが用意されておらず，ゲームの基本的なルールが多少分かりにくいかもしれない。とはいえ，質の高い本作が大して遊ばれずに終わってしまうのは非常に忍びないので，下記にゲームをスタートさせてからの簡単な手順などを軽く紹介しておく。ダウンロードしてみたけど遊び方がよく分からないというプレイヤーは，ぜひ参考にしてほしい。（TAITAI）

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