Delphi Eye Entertainmentが開発を手がけ,日本での発売はズーからとなる「NitroFamily」のプレイアブルデモがリリースされた。本作は左手,右手にそれぞれに武器を装備し,マシンガン,ショットガン,ロケットランチャーなどの武器を使い分けて,画面を埋め尽くさんばかりに襲ってくる敵を倒していく,「Serious Sam」のエンジンを使用したFPSだ。
ゲームシステムを一見すると一般的なFPSとあまり差がないように感じるかもしれないが,本作の特徴の一つとして,左右非対称の武器を装備できることが挙げられる。例えば右手にショットガン,左手にマシンガンといった装備が可能で,これによりマシンガンで敵の体力を削り,ショットガンで止めを刺すといったことをすばやく行えるわけだ。左右同じ武器を持ち,二丁拳銃張りの連射で敵を倒していくことも,もちろん可能だ。ちなみに,本作では武器は拾うものではなく,敵を倒してお金を稼ぎ,特定の場所に存在する商人から買ってパワーアップするというシステムとなっている。
さて,本作にはほかにもいくつかの面白い要素が追加されている。まず最初に,ボス戦で敵に対して大ダメージを与えるボムシステム。これはシューティングゲームなどで画面内を一掃する"ボム"に似ており,使用すると主人公が後ろに背負った嫁さんが飛び出し,文字通り敵を一気に蹴散らしていく。
次にアドレナリンシステム。これは,銃を撃ちまくったり敵から連続的にダメージを受けるとアドレナリンゲージが上昇するもので,一定量溜まると画面中央に"ECSTASY"の文字と共に自動的に効果が発生する。効果時間中は「マトリックス」ばりのスローモーションがかかり,この間には敵の弾を避けながら,敵を一気に倒していけるわけだ。
最後に,コンボシステム。ゲーム中には銃火器1発では倒せない敵が存在しているのだが,そのような敵をショットガンで撃つと敵が空中に浮くようになっている。この空中に浮いた状態の敵をさらにショットガンで狙い撃ちするといわゆる"空中コンボ"が可能で,浮いている状態を維持するように撃てばコンボがつながる仕組みになっている。高いコンボ数を出せば,それに見合ったお金を得ることができるのだ。
これらの要素は様々なジャンルから面白い部分をピックアップしたもので,それらを丁度よいバランスで作り上げた感じの作品になっているといえるだろう。
なお,デモ版はステージ2まで遊ぶことができる。ステージ2とはいえ,2時間近く遊んでもまだ終わらないといったかなり長いものなので,作品の手ごたえを知るには申し分のないものといえるだろう。また,マルチプレイも一応は可能なようだが,こちらは編集部の環境ではハングアップが多数発生したため,確証は取れていない。
最後に,本作はFPSが好きな人はもちろん,そうではないが気軽にアクションゲームを遊びたい人にもかなりお勧めできるデモ版となっている。ぜひ遊んでみてほしい作品だ。(Seirou)
■Offical デモ 2004.3.11 追記
前回の体験版における,セーブ時における強制終了など不具合の修正や,ステージ2のボスを倒すことができなくなる不具合を修正したとのこと。また,ステージの切り替わりにおけるデータロード時のイメージ画像の表示の追加を始めとし,BGMの変更,チュートリアルメッセージの追加,キャラクターの音声の変更および追加など,かなりの変更が施されている。
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