走り屋たちの狂乱，「ニード・フォー・スピード」シリーズの最新作にデモ版がリリースされた。昨日から世界中のトラフィックが重くなっているのは，このデモのためかもしれない。
　そう，「ニード・フォー・スピード」といったら，世界的に大人気の公道レースゲームシリーズ。公道レースとは，サーキット場ではなく街中などの公道を，一般乗用車（主に改造車）で競争してしまうというイリーガルなレースゲーム。当然，街の中を走ればライバル車以外に一般対向車も出てくるし，警察に追われることもある。このあたりが魅力の一つなのである。アーケードタイプ（リアル志向ではなく簡単操作のレースゲームをこう呼ぶ傾向がある）なので，難しい操作は苦手という人でも楽しめるだろう。
　さて，最新作の「アンダーグラウンド」の中で，とくに目を引く要素は二つ。一つはパッと見ただけで分かる，グラフィックスのクオリティ！　とくに加速時のMotion Blur（モーション・ブラー）が見事で，残影効果がハンパじゃない夜景の美しさとスピード感を醸し出している。
　もう一つは"ドラッグレース"の採用だろう。ドラッグレースとは，いうなれば直線での速度を競うレース。日本でのゼロヨンに近いものがある。ドラッグレースはサーキット場などでレギュレーション別に行われる公式のものもあるが，本作のドラッグレースはもちろん公道で行われる違法レースだ。
　デモ版では，スタンダードな"サーキット"と，目玉の"ドラッグ"の2種類，そしてネットワーク上で対戦できる"プレイオンライン"モードを収録している。
　デモ版でプレイヤーが使用できる車は，350Z（日産の新型フェアレディZのことだ）のみ。ライバルカーとしてトヨタスープラと三菱エクリプス（日本じゃあまり見かけない米国生産車）が登場する。プレイオンラインは全員350Zでの参加となるようだ。
　本作のドラッグレースモードは，極端な言い方をするとシフトのタイミングを競うゲーム（シフトチェンジはInsert/Deleteキー）。オートマチック設定にはできない。ベストタイミングでシフトアップすると"Perfect Shift！"と表示される。直線レースとはいえ対向車なども登場するので，ハンドリングテクニックも必要だ。Spaceバーで使用可能なニトロの使いどころも重要となってくる。ただのゼロヨンだったらスープラがブッチギリなのは目に見えているが，ただならぬドラッグレース。ぜひZで勝利を飾って欲しい。
　何はともあれ，面白くないわけがない「ニード・フォー・スピード」シリーズ最新作。レースゲームにゃまったく興味ない！　という人も，そう堅いことを言わずぜひダウンロードしてもらいたい。（Kawamura）

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