ASHが2004年2月18日から正式サービスを開始している「神唄-待つ夜の神の凶つ檻唄-」は,カードゲームのランダム性とダンジョン探索の戦術性を組み合わせたWeb RPGゲーム。預言と呼ばれる数十種以上のカードで"デッキ"(カードフォルダのようなもの)を組み,デッキのカードを使用しながら,ダンジョンを探索していくというのが基本的なゲームの流れだ。
舞台は,政令によって大規模な都市化政策が敢行された小さな村で,急速に都市にまで発展して名前を"讖在"(しんざ)市と改めた。この讖在市で,プレイヤーは預言者として"彼方の夜"へと続く門を通り,輝族(一般的なRPGいうモンスター)と戦っていくのだ。
本作では,ダンジョンには讖在市のあちらこちらから入り込むことができる。つまり,預言者(=プレイヤー)が,彼方の夜への門を開ける場所がダンジョンというわけだ。このダンジョンはランダムに生成され,地下20階にはボスモンスターも出現する。ボスモンスターが持っているといわれる"黎明の珠"を集め,滅びに瀕した世界を救うというのが,ゲームの目的となる。
ダンジョン内では,プレイヤーが1回行動すると輝族も1回行動するという,いわゆるターン制システムを採用している。このあたりはRogueやトルネコの冒険と同様のシステムといったほうが分かりやすいかも。
このダンジョンをプレイヤーは,周囲から押し寄せてくる輝族を預言(カード)の効果を発現(=使って)させて倒しながら進んでいく。ダンジョン内では,AIスクリプトで行動する護人を連れて行くことができるが,護人をうまく操作していくことがダンジョンをより深く進んでいくために必須条件となる。護人には,"待機せよ"や"離れるな","自由行動"などの命令を出せる。この命令はいつでも変更可能なので,周囲を輝族に囲まれてしまわないように,適切な指示を出していくのが重要だ。とくに下層になって強い輝族が出現するようになると,護人と預言者の連携で倒していくことが不可欠となる。
ダンジョン内での操作は,非常に簡略化されていて,キーボードでの操作のほかに,ゲームパッドにも対応している。キャラクターに関する操作ボタンは,移動のほかに"行動の決定"と"預言カード選択","その場に留まる"の3種類しかない。プレイヤーが移動や攻撃などの行動を起こさなければ,輝族も行動しないので,じっくりと考えて進んでいくのがいいだろう。
輝族を倒すと経験値やアイテムが得られ,一定の経験値を貯めるとキャラクターがレベルアップするというRPG的な要素もある。ステータスは,地,海,焔,空,煌,月,鋼,理の8種あり,預言の発動効果などに影響する。キャラクターがレベルアップすると,これらを成長させていけるというわけだ。
一方のアイテムは,預言者の直接的な力となる預言書のほかに,野球帽やラバースーツといった,普通に"装備"して防御力などを上昇させるアイテムも用意されている。これらのアイテムは,ゲーム上の"プラザ"という場所で,ほかのプレイヤーとトレードや売買ができる。自分で見つけたアイテムや預言書を,ほかのプレイヤーと交換していったり,不足しているアイテムを購入していったりするなど,コミュニケーションを図りながらキャラクターを強くしていくのが基本となる。
また,本作で面白いのは,自分のキャラクターイラストを,イラストマスター(プロで活躍しているイラストレーターもいるようだ)に描いてもらえるというところ。イラストマスターにどのようなイメージかを伝えて発注し,それが出来上がるとゲーム中のキャラクター画像が変更されるのだ。イラストの発注は料金が必要となるが,同社のASH課金システムで比較的容易に行えるのが便利。イラストマスターは,すでに150人以上の登録があるので,自分のお気に入りのイラストマスターに発注すれば,さらに深く楽しめるかもしれない。
ちなみに冒頭でも述べたが,本作は正式サービスインをしており,プレイ料金は,100円/3日と500円/20日の2種が用意されている。いつでも気軽にプレイできるWebゲームなので,世界観やイラストマスターのシステムに興味が沸いたら遊んでみるといいだろう。
現在は,無料体験版が用意されていて,あらかじめ用意されたキャラクターと護人を使って,"向坂区 月詠みの逢坂"ダンジョンを体験できる。この体験版ではそのダンジョンだけプレイでき,それ以外の機能は使えなくなっている。新規登録後は,7日間の無料期間があるので,体験版で気に入ったらそちらもプレイしてみてはいかがだろうか。(Seal)
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