Grand Theft Auto(Rockstar Games)

 現在のクライムゲームの礎を築いたといえる初代「Grand Theft Auto」(以下,GTA)のフルバージョンが,フリーウェアとして提供されることとなった! というのは,当サイトの「こちら」でも先日お伝えしたとおり。3D TPSと化した「Grand Theft Auto III」はコンシューマでミリオンを超える大ヒットを記録したが,第一作の登場時はまさに衝撃の異色作であった。

 GTAは,ギャングの下っ端としてボスからの指令(早口)に従い,街中で任務をこなしていくアクションゲーム。巨大な街を見下ろした画面で,道行く自動車を次々と強奪して移動するというコンセプトが実に刺激的だ。
 欲しい車があれば,側に寄ってEnterキーを押すだけで中のドライバーを引きずり降ろし,自分の車にしてしまうことができる。車を奪ったり,通行人を殺したりすることで得点される(警察官は高得点!)という低モラルっぷりも衝撃的で,話題となった作品だ。

 この作品の素晴らしい点は,自動車に関するフィーチャーが意外にもていねいに作られていること。さまざまな自動車が行き交うトラフィックの再現性は当時としては見事であり,自動車の挙動も変なリアリティがある。まさに2Dカーアクションの傑作といえる。

 豊富な車種は,それぞれに名前と性能が与えられている。さすがに実名ではないものの,見た目も名前も有名車によく似た車が多数登場する。もちろん"速そうな車"ほど実際に速いので,コブラやフェラーリなどによく似た車はキッチリ頂戴しよう。またバイクの中にも,とんでもないパワーを秘めた"スーパーバイク"が存在する。
 ゲーム中のBGMも乗っている車のカーラジオという設定で,いかにも車種にピッタリのBGMが流れる。たまにはスクールバスや田舎からやってきたようなトラックにも乗ってみよう。
 また,道に落ちている木箱を叩き壊すと,中から銃や防弾ベストなどのアイテムが出てくる。制限時間内なら弾数無制限のマシンガンも隠されていたりするので,裏道なども探してみたいところ。

 ゲーム中のミッションは段階的で,まずどこそこの電話ボックスへ行け。次はトレーラーを奪ってあのビルに突っ込め。といった具合に進んでいく。次の目的地は矢印で表示されるので,矢印に従って進むだけでもなんとかなる。もちろんミッションの内容はいずれも犯罪的で,先に進むほど過激にエスカレートしていく。
 電車でいろいろな街を訪れてみたり,連続で人を轢き殺して高得点を狙ったりと,ミッションから外れて自由に遊ぶのも面白い。奪った車を買い取ってくれる場所もある。

 マルチプレイにも対応しているので,友達みんなでダウンロードして対戦に興じることもできる。この名作がタダで遊べるようになったとは,いい時代になったものだ。(Kawamura)

キー操作

  • 前進 / 後退 ↑ / ↓キー
  • 時計回り / 反時計回り ← / →キー
  • 乗車 / 降車 Enterキー
  • ブレーキ Spaceバー
  • 武器交代 X / Z
  • 殴る,撃つ Ctrlキー
  • スペシャル Tabキー
  • ゲーム終了 Escキー
公式サイト 328MB
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