「The Great Escape」(Sales Curve Interactive)

 1963年に制作された「大脱走」(原題:The Great Escape)は,第二次世界大戦中にドイツ軍の捕虜となった米英の兵士が,連合軍捕虜収容所から史上最大の脱走劇を繰り広げるという実話に基づいた映画だ。ナチスがとくに警戒する"脱獄常習者"ばかりを集めた厳重な収容所から,約70名の捕虜が一夜にして計画的に脱走する。
 この映画はジョン・スタージェス監督,キャストはスティーブ・マックィーン,ジェームス・ガーナー,リチャード・アッテンボロー,チャールズ・ブロンソンなど,当時のスター総出演で撮影された。まさに映画史上に残る不朽の名作である。

 この,映画「大脱走」をゲーム化したのが本作品。もうバリバリに映画を意識しており,オープニングムービーからエルマー・バーンスタインの有名な音楽をバックに,劇中のシーンを実写とCGを交互に取り混ぜて再現している。このダイジェストムービーを観る限りでは,やはりマックィーンの扱いが特別なようだ。
 ゲーム内容はスニーク系の一人称/三人称視点アクションで,各ステージごとにピックアップされた主人公を操作して脱走計画を成功させる。ステージ構成も映画の名シーンを再現したものが多く,ヒルツのバイクによる国境越えなどの名場面をゲームで楽しめる。まさに映画ファン向けに制作されたゲームだ。

 デモ版ではマクドナルドが主人公となる二つのステージを制限時間付きで収録。「Struggle In The Mountains」は,ドイツ兵に変装して敵の中継基地を潜り抜け,山へと逃れるステージ。どこかで鳴っている電話を,敵兵より先に取らなければ変装が見破られてしまう。拳銃や狙撃銃を調達しての強行突破も楽しめる。
 もう一つの「On The Run!」は,Big Xとマクドナルドがバス乗り場でゲシュタポの英語を使った罠に引っ掛かって正体を見破られ,ドイツ市街を逃走する有名なシーンを再現したステージ。下水道を潜り抜けたり家の中に侵入して屋根から屋根へ飛び移るなど,ひたすら逃走する。
 このゲームで気をつけたいのが,アクションボタン(デフォルトではE)の存在。扉を開ける,アイテムを拾う,電話に出る,敵兵にウソの報告をする,箱を昇る,屋根からジャンプするなど,特殊な行動にはすべてアクションボタンを使用する。一方,通常のジャンプボタンは存在しない。
 また敵兵を後ろから襲ったり,噛み付いてきた犬(デカい)を振りほどく場合はマウス左ボタンを使うのだが,ボタンを連打して画面下のバーを一杯にする必要がある。拾ったアイテムを使う場合もマウス左ボタンで,銃もメディキットもすべてアイテム扱いとなる。
 映画ではわずか3名しか脱出に成功しなかったが,果たしてゲームではどうなるのか。デモ版を遊ぶ限りでは,映画を超えた展開も期待できそうな雰囲気だ。


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THE GREAT ESCAPE Interactive Game (certain audiovisual components)TM & (C) 2003 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. THE GREAT ESCAPE Interactive Game (certain source code, software components and audiovisual components) TM & (C) 2003 SCI Games Limited, developed by Pivotal Games Limited. All rights reserved. About SCi Entertainment Group Plc.

キー操作

  • 攻撃,アイテム使用 マウス左ボタン
  • カメラ切り替え(武器装備時) マウス右ボタン
  • アクション E
  • 装備メニュー F
  • 前後移動 W / S
  • 左右移動 A / D
  • 左右回転 , / .
  • 歩く,走る Q
  • 姿勢変更 Spaceバー
  • ノート Tabキー
  • 静かに歩く 左Ctrlキー
  • 覗く 左Shiftキー
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