MediaMobstersの処女作品「Gangland」のデモ版が登場。タイトルからもうかがえるように,本作はギャングの抗争(兄弟vs.兄弟)を描いた,リアルタイム制ストラテジーだ。兄弟vs.兄弟というのも,本作の主人公となっているのは,マフィアのボスという祖父を持つ5人兄弟の一人,"マリオ"という人物。もともとは仲のいいファミリーだったが,年長3人組はシシリア島での生活に飽き,やがて些細なことで四男坊のチコを殺害。そして3人はアメリカに逃亡してしまう。プレイヤーはチコの仇をとるため,3人を追い詰める……というストーリーだ。
本作の舞台となっているのは,Paradise Cityと呼ばれる架空の街。プレイヤーは前述した"マリオ"を操作し,ボス(叔父のヴィンセント)の指令通り,(闇の)ビジネスに殺人にと勤しむこととなる。といっても1人で行動するわけではなく,酒場などでは仲間を雇用することもでき,のちのちは50人規模の仲間を束ねることも可能だ。
ギャングが支配する荒廃した街を想像させるが,マップ上にはところ狭しとNPCが設置されており,イベントに絡む人物やどうでもいい話をする人物,何も話さない人が登場する(どうでもいい話をする人物などに話しかけて戻ってくる言葉は,むっとくるものだったり,下品なものだったり……といっても,それはそれで面白いのだが)。
プレイヤーはそうした街を拠点とするわけだが,街のいたる所まで見尽くせるズームイン/アウトと,360度回転できるカメラがプレイに役立ってくれる。カメラ回転なしでは建物の入り口が確認できなかったりするし,建物と建物の空間に密かに潜んでいるギャングなどもいるので,必然的にカメラをぐるぐると回すようになることだろう。
また,リアルタイム制というジャンルではあるが,敵を倒していくことで経験値を得て,マリオ自身がより強力になっていく,まるでRPGとも思わせるようなシステムも採用している。実に多くのシステムが備わっているように思えるが,それらはシンプルかつ有効的にゲーム内に反映されており,プレイアビリティも比較的高いといえるだろう。
デモ版ではシングルプレイモードを遊ぶことが可能で,ミッションとしては縄張りを占有しなければならない"Conquest"のMeeting VincenzoとStreetgirls Missing,そしてボスキャラクターを抹殺しなければならない"Challenge"のBig Mamma Challengeが収録されている。ちなみに製品版ではConquestミッションを16個,Challengeミッションを12個収録予定だ。
基本的にまずボスに話しかけ,ミッションを請け負うとその内容はミニマップ上やオブジェクトメニューで確認することができる。英語とはいえ,比較的楽にミッションは進められるだろう。
同系のジャンルに当たる「グランド・セフト・オート III」などが好きな人でも,本作は十分楽しめるだろうし,まだこの手のクライムゲームに手を染めたことのない人も,遊んでみる価値はある作品だ。(halen)
■英語版マルチプレイデモ 2004.3.12 追記
先日リリースされたシングルプレイ版に続いてマルチプレイ版が登場。2プレイヤー用の"Conquest"ミッションと6プレイヤー用の"Shootout"ミッションを収録している。またシングルプレイ版では登場しなかったキャラクター"SONNY"が登場。もちろんシングル版デモに登場した"MARIO"も使用可能だ。
"Conquest"ミッションでは,闇のビジネスに勤しみながら縄張りを拡大していき,闇世界のドンを目指す。"Shootout"ミッションはその意味のまま,とにかく撃ちまくって敵を殺すのみ。ビジネスなどは一切関係ない。
マルチプレイサーバーはGameSpyを使用しており,ぽつりぽつりではあるがゲームも作成されているよう。とはいえ現状,十分なユーザー数がいるとはいえない状況なので,プレイしてみたい場合は友達を誘って遊んでみよう。(halen)
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