海外で絶大な人気を誇るSFシリーズ「スタートレック」の世界観をベースに,美しいグラフィックスと確かなゲーム性で好評を博した「Star Trek:Elite Force」の続編,「Star Trek:Elite Force II」のシングルプレイデモが登場した。
女性艦長キャスリン・ジェインウェイとそのクルーの活躍を描いた「Star Trek:Voyager」がシナリオのベースとなっていた前作に対し,その続編である本作は,歴史の長いスタートレックの中でもとくに人気の高い,「Star Trek:The Next Generation」(邦題:新スタートレック)の設定を背景に世界観が構築されている。時代設定的には,デルタ宇宙域をさまよっていた宇宙艦ヴォイジャーが,無事地球に帰還したあとの物語となる。
簡単にあらましを紹介すると,元ヴォイジャーのクルーだった主人公が,地球への帰還をキッカケにヴォイジャーでの任務を終え,宇宙艦隊アカデミーの士官候補カリキュラムに編入された。訓練を受ける主人公に優れた資質を見出したピカード艦長(新スタートレックの主人公)が,主人公と彼の所属する精鋭部隊「Hazard Team」を,自身の指揮する最新鋭艦「U.S.S.エンタープライズ NCC 1701-E」に呼び寄せた……という設定。
プレイヤーは,精鋭部隊(エリートフォース)の一員としてピカード艦長率いるエンタープライズE型に乗り込み,救出や探索などさまざまな任務を遂行していかなければならない。
基本的なゲームシステムは,オーソドックスなFPSスタイル。潜り込む施設の雰囲気や扱う武器,登場するキャラクターこそ"スタートレック"ではあるが,ゲームのプレイ感覚は「Quake3」や「Unreal」といったFPSとほとんど同じだ。アクションゲームファンならばとくに違和感なく楽しめるだろう。
このデモ版には二つのシングルプレイミッションが用意されており,フェイザーなどお馴染み武器を携えながらの,救出/探索のミッションを体験できる。ただゲームの難度が少々高めなため,ミッションを始めていきなり行き詰まってしまうプレイヤーが続出しそうな雰囲気。最初のシャトルベイでの戦いが最大の難関となるので,なんとかそこで挫けないよう頑張ってもらいたい。
スタートレックの世界観を知っていれば本作をより楽しめるのは間違いないが,Quake III TAエンジンによって描かれる美しいグラフィックスやストレスの無い操作性など,ゲームとしてのクオリティもなかなか高いレベル。FPS好きのプレイヤーならばダウンロードしてみても損はないはずだ。(TAITAI)

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