本作はバイオハザードの派生ソフトとして,同じ父(プロデューサー)をもつ,三人称視点のアクションアドベンチャー。バイオがゾンビを敵としているのに対して,こちらは白亜紀の恐竜が相手。ゲームの雰囲気は「ジュラシック・パーク」のようなパニックホラーをイメージすると分かりやすいだろう。
さてこのディノクライシス"2"だが,ご承知の通りソフト自体は結構古い。廉価版こそカプコンより2003年5月30日の発売となっているが,オリジナル版の発売はなんと2002年3月の発売だ(プレイステーション版は2000年発売,ちなみにXboxでは現在"3"が発売中)。「なぜこの時期にデモ……?」という疑問が浮かぶのは当然だが,実はこれ(ファイルサイズで予想がつくが)制限付きではあるものの製品レベルの完全なゲームファイルなのだ。この制限は"45分間限定"(時間がくると強制的にゲームオーバーになる)というもので,オンラインでライセンスキーを購入すれば,製品版と同様に好きなだけプレイできる(ムリに英語版を選ぶ必要はないと思うが,一応19.95ドルで購入可能)。
本作のストーリーは,前作同様に完全なクリーンエネルギーである「サードエナジー」を中心に進む。前作ではサードエナジーの暴走により恐竜が現代に"時間転移"したわけだが,今回またもサードエナジーが暴走。研究開発都市エドワード・シティがまるごと白亜紀へとタイムスリップしてしまう。
そんなぶっ飛んだ舞台設定のなか,プレイヤーは主人公のレジーナ,およびディランの二人を操作して次々と飛び掛ってくる恐竜を薙ぎ倒しつつ,研究所職員の救助にあたることになる。 元々コンシューマ機の作品(しかも古い)ということで,一枚テクスチャの背景や,キャラクターの口が動かない会話シーンなどを見ると"いまさら感"がふつふつと湧くが,プレイしてみると恐竜の出現パターンやテンポ,またコンボシステムを実装した戦闘など,なかなかに遊ばせてくれる。 プレイヤーキャラクターの移動方式は,画面の端へ行くとマップが切り替わり,それと同時に視点も切り替わるというもの。その画面の変わり際に"チラッ"と恐竜が目に入り,次の瞬間には飛び掛ってくるなどの演出がそこかしこに盛り込まれているのだ。また後ろから前から容赦なく襲ってくる恐竜には,180度ターンを利用しつつズバズバと銃を撃ちまくるなど,シューティングとして爽快感もなかなかだ(恐竜は通常ショットガン2発程度で倒せる)。 また連続で複数の敵に銃弾を浴びせれば"コンボ"として,覆い被さってくる恐竜にうまくタイミングを合わせて射撃をすれば"カウンター"として,高いキルポイントを稼ぐことができる。ポイントはゲーム中に立ち寄れるショップなどで,体力回復や装備の増強に利用できるという仕組みだ。
ファイルサイズは大きいが,コンシューマらしいカチッとしたゲームが楽しめる本作。やはりプレイにはゲームパッドが打ってつけだが,難度も高くないので,興味のある人はキーボードでも一度試してみるといいだろう。 ちなみに,発売時期が時期だけに本作の推奨環境はPentiumII/350MHzとかなり低い。最近のノートPCならラクにプレイできるはずだ。(Gueed)

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