初期のWizardryが好きな人に超お勧めの「Devil
Whiskey」の体験版がリリースされた。
「Devil Whiskey」は,8人からなるパーティを組んで,一人称視点で冒険を行うファンタジーRPG。本体験版ではRennibisterという街とその周りの地域を探索できる。
システム周りは,まるっきり初期のWizardryそのままといった感じで,コマンド入力はすべてキーボードから行うという,GUIを一切廃した,最近では珍しいタイプのゲームとなっている。といっても初期のWizardryを知らない人にはまるで分からないだろうが,例えば戦闘シーンでは,敵と戦う場合はFキーで戦闘に突入。攻撃はAキー,呪文の詠唱はCキーといった具合にすべてをキーボードからの入力で行うシステムだ。
パーティは最大8人までで組むことができる。後衛に配された4人は剣などでの直接攻撃はできず,魔法か弓などの飛び道具でも戦闘参加となるなど,とにかくWizardryのシステムそのままなのだ。
グラフィックスに関しても,戦闘中にしろNPCとの会話にしろすべてが静止画という,これまた今となっては特筆すべきアナクロさ。かろうじてフィールドが3D風になってはいるが,左右には90度づつしか振り向けない。
……とここまで読むと,まったくの駄作かと思われるかもしれないが,これが実は面白いのだ。まず,キャラクターメイキングからしてハマらせてくれる。種族は人間やエルフのほか,ネズミのようなSenrats,リザードマンを思わせるSauriansなど全9種類。職業は直接攻撃系が6種類,魔法系5種類となっている。キャラクターの能力値は何回でもロールできるようになっているので,高い数値が出るまで何十回でもやり直したくなることは請け合いだ。
キャラクターの作成が終われば,あとはパーティを組んで冒険の開始となる。フィールドを適当に歩き回っていれば,すぐにでも最初の敵に出会うだろう。だが気をつけてほしい。この戦闘がまたWizardryに似て超シビアなのだ。とにかく死にやすいうえに敵の数が多いので,パーティに死人が出ることは覚悟しておこう。戦闘に勝利すれば,お宝をゲットできるかもしれない。
なお,パーティを組んだキャラクターは,最初からそこそこのお金を持っているので,死んでしまったキャラクターは寺院で蘇生させてあげよう。全員のお金をかき集めれば,数人を蘇生させるぐらいのお金はできるはずだ。
最初にも書いたが,初期のWizardryが好きな人には,本作は絶対のお勧めである。全体的に英語の文章量が多めではあるが,体験版ということもあるので,分からなくとも良いからどんどん進めてみよう。(Asakura)
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