Zero Cup（ハドソン）
FIFAシリーズにも見られる，クォータービューのサッカーゲ−ム"22人対戦版"ともいえるのが，老舗メーカー「ハドソン」と韓国の「CENOZOIC」が共同開発した「Zero Cup」（ゼロカップ）だ。原稿執筆時点（2002年8月28日）はβテストの真っ最中で，誰でも無料で，クライアントのダウンロードおよびプレイが可能。公式サイトに用意された"チャンネル"と呼ばれるロビーサーバーへ接続して，ゲームプログラムを起動する方式で対戦する。22人に満たない人数でプレイする場合は，欠員をAIキャラクターで埋めることで人数調整も可能だ。
本作の特徴は，レベル，スキルの概念があること，高レベルプレイヤーによるプロリーグの存在，"ポイント"と呼ばれるサイバーマネーの存在だ。
クライアントをインストールして会員登録を済ますと，あらかじめ1000のポイントがプレイヤーに与えられる。そのポイントは試合で勝利することで得られ，スタジアムを使用したり試合観戦することで消費される仕組み。またポイントは，髪型や体型などのスキン変更時にも必要になってくる。対戦で得られるポイントは，接続したチャンネルごとに"賭け金"という形で額が異なっているので，初級ならばポイントの移動は少なく，上級ならば多くのポイントが得られる（または消費される）仕組みになっている。
また，レベルやスキルの概念もある。キャラクターは，走るスピードやスタミナなどの
パラメータを持っている。レベルが上がると，よりハイレベルな試合に参加できるだけでなく，スキルポイントが"5"得られる。その5ポイントを，キャラクターの各パラメータに振り分けて，好みの個性を持ったキャラクターに仕上げるわけだ。ちなみにこのスキルポイントは，ゲームの強制終了やオウンゴールすると減ってしまう（なんか，MMORPGみたいだ）。
このパラメータの一つにもなっている"スタミナ"だが，本作では非常に重要な概念。画面左上の円形のゲージがそれだ。スタミナは，体力ゲージとパワーゲージの二つに分類されている。パワーゲージは，走ったりフェイントなどの個人技を発動することで消費し，歩いたりその場で静止していると回復する。ただし，パワーゲージの回復には体力ゲージの消費を伴ってしまうのだ。また，体力ゲージの残量によってパワーゲージの回復速度が変わってくため，試合中は常にこのゲージを確認しながらプレイすることになる。ずっと走り回ることができないような仕組みになっているのだ。
上記を考慮しつつ，ワンチャンスにのみ（ピンチも同様）パワーゲージを消費するようなプレイになる。キャラクターの移動はマウスで行うので，初めは戸惑うかもしれないが，プレイしてみると結構シンプルな操作に終始することが分かる。8種類もの視点が用意されているが，広い目で戦況をみつつ個人技を駆使するには，F3キーの視点が適しているようだ。
Zero Cupは現在βテスト中なので，試合参加によるポイントの消費量やAIの性能は調整中とのこと。βテスト中で，クライアントソフトも自由にダウンロードできる。課金などの詳細は決定していないとのことなので，今がプレイするチャンス。βだけに，AIの性能（とくにキーパー）などに若干の問題を抱えているが，そのあたりはプレイヤーのフィードバックが，本作を"育てる"カギになりそう。メーカーも，どんどん意見を聞かせて欲しいとのことだ。
β版とはいえ，22人同時対戦ができることを考慮すると，グラフィックスも上々だしプレイフィールも問題ナシ。余計なラグもなくワイワイ楽しむことができる。正式サービスイン後には，チーム単位でプロリーグに登録してリーグ戦なども楽しめるとこのとなので，友達を誘ってぜひ試してみてほしい。"対戦好き"なサッカーゲームファンには，ぜひオススメしたい一本だ。
キー操作
●ボールキープ時 ●非ボールキープ時 |
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