米，生糸といった食料/原料となる物資や，彫刻などの工芸品を輸送し，地域により異なる相場の価格差を利用して利益を得ることになる。ただこの作品，交易という要素を表現するためのゲームルールがよく練りこまれており，例えば，違う種類の特産品を持つ二つの町を行き来させるだけでは一向にお金は儲からない。一つの地域に同じ物資を供給し続けるとすぐに供給過多となって値段が下がり，最後にはその町の商人が物資を買い取ってくれなくなるからである。そのため，物資や商品を各地域にまんべんなく行き渡らせる必要があるなど，交易ルートの設定にはちょっとした工夫が欠かせないのだ。

　この体験版では，基本的な遊び方を学べるチュートリアルモードと，古代の中国大陸を舞台としたシナリオを楽しめる。この手のジャンルの宿命か派手な画面はなく地味な印象を受けるが，システムはよく作り込まれており，一人でじっくり楽しみたい人にはピッタリの作品だといえるだろう。なお，日本のアイドス・インタラクティブからの発売は現状では未定。ひとまずは，この体験版を遊び尽くことをお勧めしたい。