テンポのよいゲーム展開に個性的な文明,そして毎回新鮮な気持ちでゲームを楽しめるランダムマップ・ジェネレータを搭載している"Age
of Empires"は,各国で絶賛されたリアルタイムストラテジー(RTS)の大御所的な作品。日本でもその人気は非常に高く,国内外のRTSのスタンダードゲームといっても過言ではないだろう。これから紹介する「エンパイア・アース」(Empire
Earth)は,そんなAoEのリードデザイナーであったRick Goodmanが放つ,全世界待望の最新作である。
エンパイア・アースは,人類の火の発見から反重力装置の開発までを舞台としたRTS。タイムスパンは実に50万年以上でゲームの時代は14種類という壮大なテーマを,フル3Dで描いているのが大きな特徴だ。基本的なゲームシステムはAoEのそれを踏襲しており,資源を集めて国を発展させながら軍隊を揃え,地球の覇権を賭けて敵対する国家と戦っていく。ギリシアのような古代文明から,ロシアやアメリカのような最近の文明までもが登場するほか,100種類以上もの文明特性を自由に設定して,自分独自の"オリジナル文明"を構築することも可能だ。また,指揮効果を持つ英雄ユニット,自然災害を起こす預言者など,AoEにはないユニークな要素も多く盛り込まれており,作り手の熱意と思想が伝わってくるような内容となっている。
またこの体験版は,e-CAPCOMで予約するともらえる「プレビューβ版」とはまったく違うバージョンだ。プレビューβ版がマルチプレイ専用であったのに対して,こちらはシングルプレイ専用となっている。また,ここが最も注意すべき点なのだが「プレビューβ版」がインストールされていると,この体験版はキチンとインストールされない。必ずどちらか一方しか同一マシンにインストールできないので,そこには留意してほしい(また,DirectX
8.0aも必須だ)。
この体験版では,基本的な操作方法や遊び方を学べるチュートリアルに加えて,ナポレオン戦争時代を題材にした「The War Against
Napoleon」,第一次世界大戦中のエース"レッドバロン"が登場する「Cavalry of the Sky」の二つのシングルシナリオを楽しめるようになっている。β版はまったく遊び方やシステムの説明がなく,この手のジャンルに慣れていないプレイヤーには厳しい内容だったことを考えると,さすがにこの体験版は遊びやすく作られている印象を受ける。
ゲームバランスに関する細かい配慮やユーザーアビリティを向上させるアイデアがところどころに散見されるこの作品は,万人にお勧めできるRTSの"超"期待作。この体験版は,ゲームの雰囲気を感じるにはうってつけの内容なので,興味を覚えたら(いや,覚えなくても)すぐにでもダウンロードしてみよう。
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