エイジ・オブ・ワンダーズII：魔導師の玉座
（カプコン）
「エイジ・オブ・ワンダーズ
II：魔導師の玉座」は，純ファンタジーの世界観をベースにしたターン制のストラテジーゲーム。部隊を編成してマップ上を探索しながら点在する拠点や資源を確保していき，自国の勢力を拡大を目指す。基本的なシステムは，同じファンタジックストラテジーシリーズとして高い人気を誇る「ヒーローズ
オブ マイト＆マジック」（以下，HoMM）や「Disciples」に近く，ヒーローを中心にしたゲーム展開がこの作品の大きな特徴だ。
ゲーム中には，Elves（エルフ）やDark Elves(ダークエルフ)，Tigrans（獣人）などの種族が登場し，それぞれの陣営には種族を率いる強力なヒーローが用意されている。ヒーローは，高い戦闘能力を持つだけでなく，強力な魔法の数々を使うことができる貴重なユニット。経験を積ませてレベルを上げることで，部隊の中核としての欠かせない存在へと成長していく。加えて，ヒーローには探索で手に入れたさまざまなアイテムを装備させることもでき，HoMMなどと同様にRPG的な面白さも含まれているのである。
本作では，内政的な要素が適度に簡略化されており，ターン制の作品ながらも非常に軽快なテンポでゲームが楽しめる。各拠点ごとにユニットの生産や施設の建設などを指定しておけば，自動的にユニットや施設が出来上がるのである。ちょうど，歴史SLGとして名高い「Civilization」のようなルールといえばよいだろうか。高級なユニットや施設は完成までに長いターン数を必要とし，即戦力となる兵士などは短いターン数で生産することができる。後半を見据えて施設の建設を優先するか，軍備の強化を優先するか，プレイヤーの判断に委ねられるというワケだ。
またこのゲームでは，魔法の存在が一つのキーポイントとなっており，魔法の研究を"戦略レベル"で行う必要がある。つまり，施設の建設と似たような感覚で，自分に必要な魔法を研究しなくてはならないのだ。魔法は，戦闘のみならず，召喚でユニットを呼び出したり部隊の体力を回復させたりと戦略的な実用度も高く，ゲームを有利に進める上で欠かせない要素となっているのである。
この体験版では，「Inioch's Legacy」というシナリオを楽しむことができ，プレイヤーはJuliaと呼ばれる女性ヒーローが率いる種族Elvesを使って，Dark ElvesやTigrans達と戦うことになる。洋ファンタジーの味のある雰囲気と高いゲーム性を併せ持つ，なかなか遊び応えのある内容なので，ファンタジーファンならばぜひダウンロードしてみてほしい。
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