コナンといえば,今でこそ女性や子供達に大人気の名探偵だが,一昔前はシュワルツェネッガー主演のファンタジー映画の傑作,「コナン・ザ・グレート」のことを指したものだ(と思われる)。この物語の原作は,ロバート・E・ハワードが1930年代に発表した小説シリーズ。"ヒロイック・ファンタジー"という言葉は,この小説から生まれたもの。未開の土地からやってきたコナンが,世界を自由気ままに旅をしてあっちこっちで大暴れ,というお話だ。
3Dアクションの本作「CONAN」も,まさに原作のテイストをそのまま継承している。ムキムキの剣士コナンが,悪党やら怪物相手にひたすら剣をブン回すという内容。まさに「バカだっていいじゃん,剣士なんだから」の物語である。
デモ版では,"Kordava - As a thief in the night..."と"Kordava - The main tower"という二つのシーンを収録。割と唐突に始まり,さらに唐突に終わってしまうので,このデモは試し斬り用だと割り切ってもらいたい。
ゲーム自体は三人称視点の剣戟アクションで,ハッキリいってちっとも珍しいジャンルではない。しかしさすがにコナンが主人公というだけあって,斬り合いのアクションには相当気合が入っている。本作はコンシューマと同時開発ということもあり,小難しい要素は極力排してある。キー操作のほとんどはただ剣を振り回して戦うためのもので,本編以外の要素は武器,アイテム,スキルのみというシンプルさ。グラフィックスは美しく,アニメーションもゴージャスだ。街の中では,怪しいランプの灯った建物からは女性の心配な声が聞こえるなど,粋な細かい演出も利いている。
しかし見た目の高級感とは裏腹に,細かい部分で微妙な不満を覚える。移動ボタンのW/S/A/Dで水平移動ができないうえ,キーコンフィグが見当たらないのは大弱りだ。せっかく操作反応自体は悪くないだけに,もったいない感じ。また,どこに行って何をすればいいのかもゲーム中に細かく確認できないのは,ちと困りもの。デモ版でも軽く途方に暮れると思われる場所があるので,ヒントを一つ。城壁を乗り越えたあとは,塔のツタが生えた部分を目指そう。
面白いのはやはりダイナミックなモーションで繰り出されるコンボで,方向キーやマウスの左右ボタンをガチャガチャ組み合わせて押すと,さまざまな技が飛び出る。高度な技ほどスタミナを消費するのだが,このデモではスタミナが切れるほど大量の敵は出てこない。敵を倒すとスキルポイントが溜まり,これを消費して新たな技を身に付けたり,コンボに磨きをかけることが可能だ。
Spaceバーを押すと防御体勢になるのだが,これは敵の攻撃をすべて弾き返すという高性能な機能。ザコが大勢いるときは,まず防御態勢をとってワザと敵に囲まれてから,Eキーのスペシャルムーブで一網打尽といった戦術もとれる。
なお,本デモを起動するにはPixel shader 1.1をサポートしたビデオカードが必須となるので注意しよう。(Kawamura)
■2004.9.7追加
2004年9月7日,日本語版の体験版が公開された。内容はまったく同じだが,キーカスタマズが可能になり,より遊びやすくなっている(それにともないデフォルトのキーが変更になった)。また難易度設定が可能になっているので,アドベンチャー(初級)に慣れたら,ウォーリアーやクロムのチャンピオンといった,より上級のモードにチャレンジしてほしい。
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