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[GC 2005#39]ジャンルは違えどテイストを残したコマンドス新作
2005/08/21 13:39
 「StarCraft:Ghost」や「Rainbow Six Ghost Recon」,そして「Lords of EverQuest」など,同じ題材を使って別ジャンルの作品を仕上げるのが最近はやっている。2004年のE3で発表されたのは,"Commandosシリーズ"の最新作,「Commandos:Strike Force」である。Commandosシリーズは,少人数制のユニットを動かすタクティカルシミュレーションとして新境地を切り開いた名作として知られるが,Strike Forceは第一人称視点型のアクションシューティングで,かなり異色のコンバートとなった。
 Strike Forceは,第二次世界大戦末期のヨーロッパにおいて活躍する突撃部隊の3人を描いており,フランスでレジスタンスと協力し合ったり,ノルウェーの森で暗躍するというようなミッションを次々とこなしていく。
 興味深いのは,ただ突撃するだけのアクション性が強調されているのではなく,グリーンベレー,スパイ,スナイパーの三つのキャラクターを駆使してミッションをクリアしていくという,タクティカルなゲームプレイになっていることだ。一度に全員を使えるのではなく,一つのミッションにつき二人までしか選べず,しかも一方をコントロールしているときは,他方はなんの動作も行わない。マップ上の別々の地点に適切なキャラクターを配し,交互に操作しながらミッションを遂行していくのである。

 GC会場のEidos Interactiveブースでは,Strike ForceのPC版だけでなく,Xbox版とプレイステーション2版,つまりすべての対応機種がプレイアブルになっており,年齢制限のある小部屋で紹介されていた。



 ゲームマップでは,複数のアプローチが事前に想定されており,与えられたミッションをどのように遂行するのかはプレイヤーの判断に委ねられている。また三つのキャラクターからどの二つを選ぶのかにも制限はないという。
 もちろん,それに合わせてプレイスタイルも変わってくるだろう。筆者が試してみた,瓦礫になった都市のマップでは,怪我して倒れている兵士を救出するため,高台のビルの窓からスナイパーを使って侵攻する敵兵を食い止め,階下のグリーンベレーを突進させるという流れになっていた。
 スパイの場合はデフォルトでピアノ線を持っており,これで敵の背後から忍び寄って絞殺し,ユニフォームを奪うこともできる。「メタルギアソリッド」に出てくるコンパスのようなディテクターを持っており,敵がどれほどプレイヤーを見つけやすい状態になのかを把握できる。スパイは,要人救出や敵地潜入などのミッションで重宝しそうだ。

 Commandos:Strike Forceのマルチプレイヤーモードは,PC版は16人までをサポートしており,デスマッチやチームデスマッチなどでプレイできるというが,まだ詳細は公表されていない。聞くところによると,スパイが活躍できるような特殊なゲームモードも考案されているようだ。
 なかなか面白そうなアイデアだが,軽快なコントロールが求められやすいFPSにおいてどれほどの違いを演出できるだろうか。グラフィックスエンジンは独自のものが使用されており,当時の陰鬱な空気がきめ細かなテクスチャで表現されている。発売は,2006年第1四半期が予定されている。(奥谷海人)


Commandos: Strike Force
■開発元:Pyro Studios
■発売元:Eidos Interactive
■発売日:2006/04/04
■価格:29.99ドル
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2005.08/20050821133940detail.html