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東京・秋葉原で「MSX WORLD 2005」開催。あのMSXが復活?
2005/05/09 21:53
D4エンタープライズの発表には,PCゲームだけを作り続けるメーカーも応援に。右からシステムソフトアルファの宮迫靖氏,呉ソフトウェア工房の石原彰生氏,工画堂スタジオの谷逸平氏,ガイアックスの上田祐司氏,D4エンタープライズの鈴木直人氏
 MSXとは,1983年にマイクロソフト(Microsoft)と日本の出版社アスキーによって提唱された,PCのハード/ソフトウェアの規格。日本だけではなく世界的に広まった規格で,ゲームなども多数リリースされ,ライトユーザーを中心に人気となった。
 現在では新ハードなどを目にすることはないが,草の根ながらも多くのファンが活動を続けている。

 2005年5月8日,MSXを愛する有志が集まり,東京は秋葉原の"秋葉原コンベンションホール"(秋葉原クロスフィールド ダイビル2F)で,イベント「MSX WORLD 2005」が開催された。
 このイベントは,展示&即売会とステージイベントで構成されていた。展示ではオールドゲーマーが見たら喜びそうな懐かしのアイテムや,自作ソフトなど,MSXに関係したグッズを見ることができ,ステージでは大小さまざまな発表が行われた。
 このステージイベントでは,思い出話などを含めた形で,さまざまな人々が公演を行った。すべてを紹介するのは難しいので,4Gamer的に興味深かった部分を抜粋して紹介しよう。

●アスキーが限定1万台のワンチップMSXの販売を行い,その後は製品化も検討
●携帯電話版「MSX PLAYer」を開発中で,日本をはじめ韓国やヨーロッパの携帯電話でMSXのソフトがプレイ可能に
●オランダのBAZIX社がWoomb.netを立ち上げると共に,日本のD4エンタープライズと提携。国内外のMSXタイトルを相互にローカライズし,MSXタイトルの普及に努める
●メディアウェイブコミュニケーションが,ネットカフェと提携してオンラインでMSXタイトルを配信する




 また個人的に興味深かったのが,BAZIX社が日本のMSXタイトルを海外向けにローカライズするという件。代表のSander Zuidema氏によると,ローカライズはテキスト部分のみではなくグラフィックス部分にもおよぶらしい。例えば,キャラクターが持っている新聞の内容までにも手を入れるとのことで,実に手の込んだローカライズとなりそうだ。
 ちなみにヨーロッパでの携帯電話版MSX PLAYerを担当するのも同社だが,優れた圧縮技術を持っているらしく,1台の携帯電話になんと500〜600のタイトルを保存できるそうだ。
 この手のイベントには,過去を振り返るばかりの後ろ向きなものが多いが,「MSX WORLD 2005」では昔を振り返るだけではなく,MSXに復興の兆しが見られるような内容で好感が持てた。(Murayama)


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http://www.4gamer.net/news/history/2005.05/20050509215324detail.html