[EA CAMP#08]「The Sims 2」の遊び方は無限に広がる!
2004/07/20 21:04
 数回にも及ぶ発売予定日の遅延の後に,ようやく「The Sims 2」(邦題:ザ・シムズ2。発売は2004年9月16日を予定。8379円[税込])がβ段階に差し掛かった。アメリカでのリリースが正式に9月17日と発表され,発売形態もCD-ROM版(4枚組予定)に加えてDVD-ROM版も流通される予定だ。
 そんな本作だが,いくつかの新しい情報がEA Camp 2004で得られたので紹介しよう。

■開発者によって用意された三つの住宅環境
 一つめは,オリジナル作品で登場したプリーザントビュー(Pleasantview)で,前作から25年後という設定で50歳になった"モーティアー"が登場。"ダナ"は,金持ちの恋人を射止めようと日々精を出しているという近況だ。
 二つめのヴェロナビル(Veronaville)では,キャップ家とモンティス家の10代の男女が恋に落ちているという設定。
 最後のストレンジランド(Strangeland)は,砂漠地帯の町に突然UFOが落下してくるというMaxis社風の独特のノリになっている。
 これらの環境は,プレイヤーが初めから作り出していくことも可能だが,開発者たちの奇抜なアイデアの中に自分のアバターを放り込んでみるのも楽しいはずだ。

■シム人の成長についての詳細情報
 本作でシム人が成長していくというのは,ファンにとっては既出情報だが,その詳しい部分が判明した。それは,それぞれのシム人が,「人気者になりたい」とか「結婚したい」などという願望を持っていて,それに従って行動するようになったということ。プレイヤーが,これらの願望を叶えてあげると,そのキャラクターにポイントが与えられて好みの服や家具を買うようになり,これを続けていくと"プラチナム・ステータス"という状態になる。この状態となったシム人は,"人生を楽しんでいて小さな問題は気にならない"という境地に達するのだ。こうなるともはやプレイヤーの手を煩わせなくなるため,ほかのキャラクターの育成に専念できるとのことだ。

■面白いアイデアとなりそうな記憶要素
 デモ担当者の説明が分かりにくかったのだが,今回からシム人たちに"記憶"の要素が取り入れられ,大昔にキッチンを火事にしたことがトラウマとなったり,初恋の人に対する憧れのようなものを抱き続けたりするらしい。こういう経験や記憶は,個々のプレイヤーとのインタラクションの中で熟成していき,それが各シム人の性格を形成していくとのことだ。さらには,生まれ来る子供の性格に影響することになるというのも驚きだ。これは,E3までは公開されなかった新要素の一つで,フィジカルなDNAだけでなく,性格も子孫に反映していくというアイデアは面白い。

■自作映画が作れる「ムービーメーカー」
 プレイヤーはゲーム中の好きな場面を録画し,その後,編集を加えて映画(のような雰囲気のもの)を作ることが可能になる。この作成した映画は,avi形式のファイルとなっているので,自分のWebサイトにアップロードすることで,ほかの人が手軽に閲覧できるようになる。これまで,海外のシムファンには付属の画面キャプチャ機能でアルバムを作り,それを物語風にして公開するなどの遊びが受け入れられていたが,この「ムービーメーカー」機能を使った"Sims映画祭"を開催すれば,オンラインコミュニティ主導のイベントとなりそうだ。このムービーメーカーによって,シムシリーズの遊びの幅がさらに広がったといえるだろう。

 リリースの遅れでやきもきしていた人も多いと思うが,ここに来てようやく出口が見えてきた感のある「The Sims 2」。これまでの経験(?)から高スペックマシンが要求されそうなタイトルになりそうな気もするが,女性だけでなく男性も十分に遊べるゲームなのは間違いない。まさしく揺りかごから墓場までを描いた本作は,前作と同じく全米発売トップ1の座に居座る怪物ソフトとなり得るだろうか。注目したい。(文/写真・奥谷海人)

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