「刀剣封魔録〜封神演義異聞」プレイレポート - 2003/12/15 16:20


 これまで自社タイトルのみを販売してきた工画堂スタジオは,今後は海外タイトルの移植も行っていくと発表した。その第一弾が,12月19日にリリースされる「刀剣封魔録〜封神演義異聞」だ。オリジナルは中国のPixel Studioがリリースしており,本作は米国でも積極的に展開している。なお開発元によれば「ディアブロIIに似ていると思われるかもしれないが,10分もプレイしてもらえれば,どちらかといえばカプコンやSNKのアーケードゲームに近いというのが分かるだろう」という興味深いコメントが。つまり格闘ゲームのエッセンスが盛り込まれているというわけだ。先日,日本語版のマスター版を入手したので,さっそく本作の魅力を紹介してみよう。

■封神演義の世界との接点は?
 タイトルに"封神演義異聞"と付いていることから,ちょっとしたファンタジーファンなら,「封神演義」が関係しているのでは? と思うだろう。「封神演義」は,明の時代に書かれたファンタジー小説。殷と周の戦いを描いた戦記ものだが,そこには道教のエッセンスが盛り込まれており,人間とともに仙人や英雄が入り乱れて戦うというストーリーだ。数々の魔法の武具(アイテム?)が登場し,その手のファンタジーが好きな人にはたまらない内容となっている。
 ただ本作はストレートに「封神演義」をゲーム化したものではなく,殷と周の戦いが終了した後の世界を描いている。バックストーリーを簡単に紹介すると,倒されたはずの殷の紂王の怨念が世に悪意をなし,その師である聞仲は周との戦いを生き抜いて暗躍しているといった感じだ。そうしたことから,プレイは「封神演義」の外伝のような感じである。おそらく最後は紂王や聞仲とも戦うことになるのだろう。

■格闘ゲームの要素を盛り込んだアクションRPG
 基本的には敵をクリックすると武器を使って攻撃するという感じだ。このあたりはディアブロとほぼ一緒である。で,ここからが本題。戦闘では通常の攻撃以外に必殺技,奥義,連続技の3種類が使える
 必殺技はレベルアップ時に手に入るポイントを使って修得可能。ディアブロでいうところのスキルに相当する。本作には一人の主人公につき四系統,三種類の必殺技が用意されており,ポイントを費やすことで各必殺技を最高三段階まで強化できるようになっている。必殺技は連続切りや,気の力を飛ばして敵を攻撃するもの,衝撃波を発生して周囲の敵にダメージを与えるものなど,多数のバリエーションがあり,中には連続して繰り出すことで変化する必殺技もある。格闘ゲームでお馴染みの"浮かせ技"に相当する必殺技もあり,浮かせた敵に後述する連続技を叩き込めば気分爽快だ
 奥義は一系統の必殺技を習得すると使えるようになる。発動には条件があり,敵と戦うことで蓄積される"怒気力"が一定数必要で,マウスゼスチャーを絡めた特殊な操作が必要だ。なかなかに強力な技だが,使用には怒気力を消耗することから頻繁に使えない。主に対ボス戦で使っていくことになるだろう。
 連続技についても紹介しよう。通常はマウスを連打するだけで7連続程度の連続技が出るようになっている。だが,プレイヤーは連続技をエディットできるのだ。エディットには必殺技を組み込めるので,自分ならではのコンボを作り出せて面白い。ちなみに登録した連続技はワンクリックで連続技が出るわけではなく,連打することで登録した順に技が順に出るようになっている。そのため,状況に応じて連続技を途中で止め,別の技につなぐことも可能だ。
 ほかにもダッシュやガードといった要素もあったり,モンスターが必殺技を使ってくることもある。グラフィックスに斬新さはないものの,ゲームシステムには光るところがあり,なかなかに興味深い仕様になっている

 今回はさわりだけの紹介だが,近々レビューの掲載も予定してるので,ぜひとも楽しみにしてほしい。(Murayama)
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