コーエー中間決算&事業戦略説明会で「大航海時代 Online」を発表 - 2003/11/18 15:34


 本日11月18日,コーエーは,東京中央区の兜町にある東証アローズで中間決算及び事業戦略説明会を開催した(原稿執筆時点の14時半では,今なお開催中だ)。
 まぁ,ゲーマーへの情報をお届けするforGamerとしては,コーエーの経営状況を事細かに書くつもりはない(とくに気になった部分だけ後述する)。投資家の方々にはそれ相応のNewsサイトをご覧いただくとして,まずは,この説明会で初めて公開された,コーエーの新作タイトルについてお伝えしよう。

 コーエーの襟川恵子会長は,2004年3月期に予定しているタイトルについて述べている中で,同社が開発中の新作MMORPG「大航海時代 Online」について言及した。同社が公式にこのタイトルについて発表するのは,これが初めてのことになる。
 大航海時代 Onlineは,名前から想像できるとおり,同社の人気シリーズ"大航海時代"の最新作で,かつMMORPG。これを待ち望んでいたファンは多く,今回の突然の発表は思わぬビッグNewsとなったわけだ。いつもの広報ルールを無視して,事業説明会席上でいきなり発表したというのは,同社首脳陣の戦略的意図があるのだろう。

 ただ,まだ開発は序盤のようで,今回は10秒程度のムービー(下の画像参照)が流されただけ。襟川氏によれば,2004年の年明け早々にもコーエー本社にて発表会を行うようなので,それなりの情報(βテストの開始含む)が出てくるのは,それ以降になりそうだ。
 とはいえ,下の画像からでもいろいろと分かることがある。まず,ジュリアンやリサらがなんらかの形で登場するのは間違いなさそうだ。MMORPGだから,従来作のように主人公を選んでストーリーを追うといった展開は考えにくいのだが……果たしてどうだろうか? また画像では分かりにくいだろうが,肉眼で見た感じ,海の表現が非常に綺麗なのが印象的だった。

 余談だが,大航海時代 Onlineについて公式に発表されたのは今回が初めてとはいうものの,実は韓国メディアによって報じられたことがあり,一部の事情通の間では何度か話題にのぼっていた。ついでに触れておくと,2002年7月に発売した「4Gamer magazine Vol.03」の56ページの"コーエーインタビュー"で出てきた「最近動き始めたビッグなもの」というのも,本作のことである。インタビューを行った2002年6月時点で"最近動き始めた"タイトルが,1年半の時を経て,ようやく発表されたと思うと,感慨深いものがある。
 調子に乗って余談を続けると,「信長の野望 Online」は,同社の看板タイトルのMMORPG化であり,当然かなり力が入っているだろうが,……舞台は所詮日本である。海外を舞台にした大航海時代 Onlineなら,全世界を視野に入れた展開が可能である。それだけに本作も,信長Onlineでのノウハウを生かした,同社挙げてのビッグプロジェクトになるのでは……というのは,うがちすぎだろうか。

 閑話休題。せっかくなので,説明会のメインである中間決算及び今後の事業戦略にも少し触れておこう。
 まず気になったのが,この2年ほどでPCタイトルの発売数,及び販売本数が目に見えて減っていること(あくまで"発表資料"によると,だが)。2001年9月期で6タイトル発売されていたのが,2002年9月期で4タイトル,2003年9月期では3タイトル(ただし2003年3月期では8タイトル)である。販売本数に至っては,2001年9月期が34万本だったのが,順に23万本,17万本と減ってきている。
 その一方で,PlayStation2タイトルは年々増加傾向にあり,2003年9月期は100万本を達成したとのこと。
 そこで気になるのが,2004年の話。しかしコーエーは今後もPCにも力を入れていくようで,2004年3月期には9タイトル発売する予定で,目標販売本数は68万本。それを実現するのが,大航海時代 Onlineであったり,信長の野望 Onlineであったり,おそらく数か月以内に発表されるであろう「三國志X」であったりするのだろう。いやはや,楽しみである。(Iwahama)

(C)KOEI Co., Ltd.


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