[TGS2003 #28]「エイジ オブ ミソロジー 拡張パック:アトランティスの巨神たち」は11月発売 - 2003/09/29 04:23


 イベント「World Cyber Games 2003 日本予選大会決勝」の中で,マイクロソフトがまず最初に発表したのが,「マイクロソフト エイジ オブ ミソロジー 拡張パック:アトランティスの巨神たち」である。
 本作は,昨年(2002年)の12月に発売されたファンタジックRTS「マイクロソフト エイジ オブ ミソロジー」初の拡張版。従来からあったギリシャ,エジプト,北欧の三つに加えて,新たにアトランティスという文化圏が盛り込まれるほか,それに伴って新しいシングルキャンペーンが追加される。新しいキャンペーンは,アトランティス文明にちなんだ前12章仕立ての構成で,前作と同様,シームレスなリアルタイム3Dムービーによって綴られる重厚な物語を楽しむことができるという。

 アトランティスの主神には,クロノス,ウラノス,ガイアの3神が用意されている。それぞれに強力なゴッドパワーが用意されているだけでなく,アトランティス文明は一つのゴッドパワーを数回に分けて使用できるという特性(前作は,すべて一回だけしか使えなかった)を持つなど,アトランティスは従来の文化圏/主神と比べてもかなり特殊な様子。さらにアトランティスには,町の人が貯蔵庫に資源を持ち運ぶ必要がない(自分一人で収穫から貯蔵までを完結する)機械仕掛けのユニットが登場するなど,新鮮な気持ちで楽しめる仕掛けが随所に盛り込まれているところは,前作を遊びこんだプレイヤーにとっては嬉しい要素だといえるだろう。
 また本作の最大の特徴は,"ユニット版の象徴"ともいうべき「巨神」と呼ばれる大型ユニットが登場するところだ。この巨神,HPが7000と圧倒的なHPを誇るだけでなく,範囲攻撃や建物への攻撃ボーナスなど,それこそ一体で戦局をがらりと変えてしまうほどの威力を持つ。実際,建物を殴らせてみると,通常の育成所などはモノの数秒で破壊してしまい,攻城兵器顔負けの圧倒的なパワーを見せつけてくれた。ただ基本的には神話ユニット扱いであり,敵の英雄ユニットには脆い一面を見せるなど,当然ながら"どうにもならない"というほどではないようだ。巨神を召喚するのも非常に手間が掛かり,象徴を建てるような感じで巨神が這い出てくる"穴"を掘らないと(建設しないと)いけないなど,対戦の場での象徴がそうであるように,案外"稀"に見る存在になってしまう可能性もないとはいえないかもしれない。

 加えて拡張版では,システム的な簡便さや便利さについても,さらに向上が図られている。資源がある限り指定した育成所でユニットを作り続ける"ユニットの無限生産モード"や,町の人と軍事ユニットが混在している状態でドラッグしても,軍事ユニットだけが選択されるなど,「Rise of Nations」などほかのライバルタイトルの良いところは見逃さず研究している印象を受けるのは,非常に関心させられる部分である。
 中でも面白いと感じたのが,象徴や"巨神の穴"のような建設に時間の掛かる建物には,「すべての建設可能なユニットを動員する」という,一風変わったコマンドが用意されているところ。例えばこのボタンを押すと,資源採取中のものも含めたすべての町の人が,その建物の建設に向かってくる。そしてキャンセルを押せば各自の作業に戻る……といったように,象徴の建設をちょうど町の中心の"警鐘"のような感覚で急いだりゆっくりさせたりすることができるようになっているのだ。地味なところではあるが,提唱されてみると「確かに便利かも」と思わせてくれる機能ではないだろうか。
 またオンラインマッチングサーバーの「ESO」も,より素早く快適にマッチングが行えるようにチューンナップが施され,ゲーム自体のネットコードもさらなる快適化が図られている模様。対戦が大きな魅力のタイトルなだけに,そのあたりの改良も歓迎すべき嬉しい要素である。ちなみに日本語化作業も滞りなく進んでいるようで,完全日本語版の発売日は2003年11月を予定している。

 さてユーザーも多い大作RTSの拡張版だけに,なにかと注目している人も多いだろう本タイトル。forGamerでは今回β版クライアントも併せて入手しているので,追って詳しい情報やスクリーンショットなどを公開していく予定。本作に興味がある人は,ぜひ続報をお待ち頂きたい。(TAITAI)


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