[TGS2003 #17]ネットドラゴンジャパン,「幻創遊記」と新作「征服」を展示 - 2003/09/29 00:27


 Net Dragon WebSoft社は,今,急速に成長している中国ゲーム業界を代表する開発会社だ。その日本法人であるネットドラゴンジャパンが,東京ゲームショウに出展していたので,早速話しを聞いてみた。

 展示されていたのは,2タイトル。一つは,2003年9月6日に正式サービスが開始されたばかりの「幻創遊記」だ。
 幻創遊記は,古代中国を舞台としたMMORPG。といっても史実に沿った内容ではなく,怪物達がはびこるファンタジー色の強い内容となっている(もっとも,中国の昔話には数多くの怪物が登場するから,案外本当にいたのかもしれないが)。
 プレイアブルの状態で展示されていたので触ってみたところ,2Dで描かれたポップなグラフィックスと,最初からいる可愛いペットの存在などから,非常にライトなイメージを受けた。日本語化の作業は日本で行っているということで,翻訳にも違和感がない
 ブースにいた,同社の専務取締役である上見国敏氏にお話を伺ったところ,実際中国でもライトゲーマー……なかでも女性プレイヤーが非常に多いという。そして女性プレイヤーの多くは,本作をチャットソフト的な使い方をしているようである。 あまりに女性がチャットばかりしているので,それを狙った男性プレイヤーも増えてきているとか……。
 さて,日本ではサービスが始まったばかりだが,今後どのように展開していくのだろうか? 「1〜2か月以内に,アップデートを行います。結構大規模ですよ」(上見氏)。具体的にはどんな内容なんでしょう? 「例えば,キャラクターグラフィックスが,3Dになるんですよ」。というと,現在の絵柄とはガラッと変わっちゃう? 「もちろん,本作の雰囲気は継承していますので,ご安心ください」。

 もう一つの展示タイトルは,やはりMMORPGの「征服」。これまた,古代中国が舞台だという。となると,幻創遊記とゲーム内容も似ているのだろうか? 「幻創遊記が,ライトゲーマー向けだったので,本作はハードなゲーマーも楽しめる内容になっています」(上見氏)。
 具体的には,「Lineage」など,アジアで人気のMMORPGの要素を取り込んでいるとのこと。例えば,幻創遊記では相手の許可がないとPK(プレイヤーキル)行為が不可能だっが,本作では制限がなくなっているし,またギルドや攻城戦などの要素もあるようだ。"中国版Lineage"とでもいうべきか(となると「天上碑」とかぶっている。ただ本作は中国の開発会社が作っているので,より"中国"っぽいかも)。
 さて,この征服の日本でのスケジュールだが,上見氏によると,早ければ12月にでもβテストが開始できるとのこと。下に掲載した画面写真は中国語版だが,βテスト時には日本語になっているはずだ。ただ,実はネットドラゴンジャパンの社屋は北海道釧路市にあり,9月26日の"北海道十勝沖地震"の影響で,多少の遅れが生じるかもしれないという。こればかりは,被害の少ないことを祈るばかりだ。

 これで展示されていた2タイトルを紹介したわけだが,ほかにタイトルを準備していないかと上見氏に聞いたところ,なんとこの2タイトルとは別に,5タイトルも準備中というではないか!
 準備中のタイトルのすべてがMMORPGで,征服の次に登場するのは,「機戦」。ただこの作品は中国でも正式サービス前で,情報がほとんどない。また詳細が分かり次第,お伝えしよう。ちなみに日本でのリリース時期は,2004年中とのことだ。
 まだ,4タイトル残っている。さすがにこれ以上は名前すら教えてもらえなかったが,なんでも一つ,日本のアニメに関するタイトルがあるという。といっても,日本には山ほどアニメがありますが……? 「すみません,それもまだ言えないですね。現時点でいえるのは,みずほ銀行さんとの協同プロジェクトということです」。なるほど,なにやら大きな話である。これまた詳細が分かり次第続報をお届けするので,お楽しみに。(Iwahama)

※下に掲載した画面写真は,すべて「征服」(中国語版)のものです


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