[Vivendi#5]本格的なシングルモードを搭載した「Tribes:Vengeance」 - 2003/09/17 16:40


 Tribesシリーズといえば,チーム戦を重視したマルチプレイで人気のFPS。当然マルチプレイのイメージが強い本作だが,「Tribes 2」では,操作練習用程度ではあるものの,一応シングルプレイヤーモードも搭載されていた。
 しかしシリーズ最新作「Tribes:Vengeance」のシングルプレイヤーモードは,おまけではない。今回本作を紹介してくれたIrrational Studio社シニアデザイナーのMichael Johnston氏は,開口一番「今回は,マルチプレイヤーモードとシングルプレイヤーモードの比率を,50:50にしています」と断言したくらいだ。
 もっともこの言葉は,「Tribesの新作はシングルプレイヤーモードがメイン」という風評に対する反論とも受け取れる。つまり本作は,マルチプレイヤーモードもシングルプレイヤーモードも,どちらもメインであるということだろう。
 そこでJohnston氏に,どうして今回はシングルプレイヤーモードに力を入れているのかと聞いてみたら,「それはいい質問です」と微笑み,次のような話を聞かせてくれた。Tribesシリーズの人気はすでに定着しており,今でも多くの人が遊んでくれている半面,新しいプレイヤーが"気軽に入りにくい"という声も聞かれる。そこで魅力的なシングルプレイヤーモードを用意することで,アクションゲーム初心者を入りやすくしたというわけだ

 シングルプレイヤーモードに力を入れていることは,ストーリーを元ハリウッドの脚本家が作成していることからもうかがえる。このストーリーは,(前作にも登場した)Empireのプリンセス,ジュリアを中心に展開していく。ただ,プレイヤーは常にジュリアを操作するのではなく,場面場面で操作するキャラクターが代わる仕組みになっており,ジュリアの母親や,時にはジュリアの敵役を操作することにもなるというから,どのようなストーリー展開になるのか楽しみである。
 メインのストーリーとは別に,サブストーリーもいろいろと用意されている。「ただし,よくパズル的な要素があるのかと聞かれるんだけど,それはやらない。サブストーリーにしても,アクションを中心に構成している」(Johnston氏)。ちなみにシングルプレイヤーモードは,メインストーリーとサブストーリーを合わせて,約20時間分のボリュームがあるということだ

 さて実際にいろいろと見せてもらいたかったのだが,本作の発売は2004年第4四半期と,まだまだ先の話。少しだけシングルプレイヤーモードのデモを見せてもらったのだが,さまざまなオブジェクトに銃撃し,そのオブジェクトにどのような影響を与えるのか? といったことを2〜3分ほど試して終了。天井から4本の鎖でつり下がった物体に銃撃して鎖を断ち切りブラーンとなる様子など,確かに物理エンジン"Karma"の力はよく分かったが,もう少し何かしら見たかった気も(ちなみにグラフィックスには"Unrealエンジン"を採用している)。
 まだシングルプレイの主人公格キャラクターのジュリアすら見せられないということで,次には,マルチプレイヤーモードの様子を映したムービーを見せてもらった。このムービーは,のちほどforGamerにUpするので,お楽しみに。

 マルチプレイヤーモードは32人まで対応し,最近のFPSゲームではお約束ともいえる乗り物についてもJohnston氏に聞いてみると,「これまでも乗り物はあったけど,正直使いやすいものではなかった。そこで,一から作り直すことにしました」。ということで,かなり使いやすくなった乗り物が,4種類(地上用2種類/飛行タイプ2種類)登場するようだ

 今回Johnston氏が何度も繰り返して言っていたのは,「Tribesシリーズを遊んだことのない人でも楽しめる内容」ということ。「インターネットカフェなどで,ふらっと来たお客さんがプレイできるものを目指す」というその顔には自信が感じられた。
 もう一つJohnston氏が強調していたのは,「今回はさまざまな物体の"動き"にフォーカスを当てている」ということ。……しかしこれについては抽象的すぎて,もっと情報が出てくるまでは判断しようがない。新情報/新素材が入手でき次第続報をお届けするので,お楽しみに。(Iwahama)

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