第二次世界大戦を題材にした戦略級RTS「ハーツ オブ アイアン 日本語版」の発売が決定 - 2003/07/04 19:25


 メディアクエストは,第二次世界大戦を題材にした戦略級RTS「ハーツ オブ アイアン 〜戦火の獅子達〜 日本語版」2003年の9月26日に発売すると発表した。

 本作は,スウェーデンのデベロッパであるParadox Entertainmentが制作を手掛けたストラテジーゲーム。Paradox Entertainmentは,傑作の呼び名が高い戦略級RTS「Europa Universalis」シリーズの開発元として知られるデベロッパで,このハーツ オブ アイアンは,Europa Universalisと同じゲームエンジンを使って作られた,いわばシリーズの外伝的な作品である。
 とはいえ,Europa Universalis自体日本ではほとんど知られていないと思うので,まずは同作のゲームシステムを軽く紹介しておきたい。

 Europa Universalisは,中世のヨーロッパを中心に,全世界規模で展開される戦略級のストラテジーゲームである。プレイヤーは,いずれかの国の指導者となって,軍事/外交の両面から世界制覇を目指していく。
 Europa Universalisの面白さは,なんといってもそのリアリティあるゲームスケールの設定に尽きる。敵対国との戦争や内乱の鎮圧,また制圧した地域が安定するまでに必要とする年月など,あらゆるアクション/イベントが"歴史の原寸大"で描かれており,筆者が知る限りでは,政治と軍事の相互関係を最もバランス良く盛り込んでいるタイトルだ。王朝の台頭と衰退,偉大な指導者の登場と死,国家的な対立はもちろん,国家を超えた宗教的な対立をもシミュレートした同作は,歴史のダイナミズムを肌で感じ取れる,まさに戦略級ゲーム至高の逸品といって差し支えない(ちなみに筆者はEuropa Universalis IIにハマったクチだ)。

 繰り返しになるが,ハーツ オブ アイアンは,そんなEuropa Universalisの時代設定を第二次世界大戦へ移した作品。基本的なゲームシステムはそのままに,1936〜1946年の全世界を舞台として,混沌とした当時の情勢を乗り切っていかなければならない。
 登場する国家は,日本やドイツ,アメリカを始め,イギリス,ソ連,フランス,中国,イタリアなど。国家という枠に加えて,ファシズム,共産主義,民主主義といった概念が盛り込まれるほか,軍隊は,陸・海・空100種類以上の戦力を師団単位で表現。従来のシリーズと同様,俯瞰的な視点での大規模な戦略の妙を楽しむことができる。
 また実在の軍司令官や政治家が多数登場し,それぞれに個人の特性を表わす能力/性格といった要素が設定されているなど,そのこだわりようはさすがの一言。日本語版の発売が非常に楽しみである。

 ちなみに,本家のEuropa Universalisシリーズの最新作「Europa Universalis II Gold」も,実はひっそり日本語化が進められているという。発売は今年の冬あたりになりそうとのことだが,こちらも同様に期待したいところだ。


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