Warthogがアメリカでの活動を再開 - 02/06 21:31

 今やマイクロソフト社がゲーム開発会社を買収することは珍しくなくなったが,その先駆けとなったのが,14歳でゲーム業界に入り,WingCommanderシリーズなどで有名なクリス・ロバーツ(Chris Roberts)氏が1996年に設立したDigital Anvil社だ。しかし,ゲーム開発の遅延などでクリスとエリン兄弟ら幹部陣が一斉に退社し,ロバーツ氏自身はハリウッドに移ってPoint of No Return Entertainment社を設立しており,映画業界への参入を狙っている。
 Digital Anvil社の作品としては,「Starlancer」こそ発売されたものの,「Conquest」はUBI Software社に権利譲渡され,「Loose Cannon」は開発中止に。残る「Freelancer」も依然として開発終了が見えてこない状況ではあるものの,Worthplayingの「ここ」で,ゲームプレイの模様などを収録した最新ムービートレイラーが公開されたので,開発は続けられているようだ。

 さて,「Starlancer」を実質的に開発していたのは,古くからロバーツ兄弟らをイギリス本国で手助けしてきたWarthog社で,Origin System社から「Strike Commander」などの開発を請け負っていた会社だ。OriginからDigital Anvil社の設立に追随していたのが,「Loose Cannon」をプロデュースしていたトニー・ズロヴェック(Tony Zurovec)氏とConquestのエリック・ピーターソン(Eric Peterson)氏の二人。彼らは,Digital Anvil社の解体後にFever Pitch Studios社をスタートさせていたのだが,「Conquest」の発売された今となっては,何よりも必要なのが新しいゲーム開発費だ。そして,その援助を買って出たのが,彼らとは近しい関係にあるWarthog社というわけなのである。
 Warthog社自身も,E3 2002では「Mace Griffin:Bounty Hunter」というFPSをCrave Entertainment社のブースで紹介していたものの,その後独自販売へと路線を変更している。そのため,Warthog社にはアメリカでの活動拠点となる支社が必要だったという経営的な狙いもあったのだろう。Fever Pitch社は,今後はWarthog Texasと社名変更し,新しいゲームの開発も含めて,Warthogの拡大を手助けしていくことになる。(奥谷海人)


友達にメールで教えよう!
←Back to Daily News
←Back to News Archive