Kimの韓国最新PCゲーム事情#57 - 01/28 15:23


Kimの韓国最新PCゲーム事情#57

インターネットの障害で,ゲーム業界も大打撃(2003/1/28)

Text by Kim Dong Wook特派員

 2003年1月25日に世界的な規模で起こったインターネット障害で,韓国のPC BANG(PCゲームに特化したインターネットカフェ)とゲーマー達は,非常に大きな被害を受けた。

 韓国インターネットPC文化協会の発表によると,今回の障害"インターネット大乱"で,全国の2万2000点店以上のPC BANGがそれぞれ1日の売り上げ約40万ウォン(約4万円)を損失しており,PC BANG全体では直接的な被害額約100億ウォン(約10億円)と間接的な被害額約125億ウォン(約12億5000万円)で,計約225億ウォン(約22億5000万円)の損害となった。
 また協会では,この損害でKT社,DACOM社,THRUNET社,HANARO社,DREAMLINE社などISP会社と保証について協議する予定で,うまく合意が得られない場合,訴訟もあり得る発表している。

 その一方で,インターネット障害は,オンラインゲームをサービスする会社にも非常に大きなダメージを与えた。
 例えば「風の王国」「CRAZY ARCADE bnb」など多くのオンラインゲームをサービスしているNEXON社は,3億ウォン(約3000万円)以上の損失を受けたと推定されている。「アスガルド」を除くほとんどのNEXON社のゲームが1月25日の午後2時から午後7時まで接続できない状況で,同社の関係者は「緊急で復旧作業を行っていたが,それでも5時間もの間,ユーザー達がゲームや決算システムに接続できず,大きな損失が発生した」とコメントした。
 またNC Soft社でも,同時間帯にMMORPG「リネージュ」の同時接続者が約5000人減少したし,翌1月26日でも普段に比べ1000名ほど少ない状態だった。そのため同社は,1月25日に開催予定だった攻城戦イベントを4日後の1月29日に延期し,またユーザーがゲームプレイ中に失った経験値やアイテムに関して,点検して復旧するなどのサポートを行っていた。
 とにかく,有料でオンラインゲームをサービスしている会社はどこも,利用者による払い戻し要求で大きく悩んでいるようだ。

 "インターネット先進国"だといわれている韓国だが,このインターネット障害によって,さまざまな業界でそれぞれ大きな被害を被った。これを教訓に,韓国は真の"IT先進国"なのか,韓国民自身がもう一度よく考えてみる必要がありそうだ。


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