[ECTS 2002#29]ATI社がMobility Radeon 9000を発表 - 09/02 22:11


 ノートPCのビデオカード市場で大きなシェアを持つATI社が,ECTS会場で「Mobility Radeon 9000」を発表した。Mobility Radeon 9000は,ノートPC用のVPU(Video Processor Unit)としては史上最強の能力を誇り, R300チップベースでトランジスタ総数が3600万を超える。最大2048×1536ドットの解像度をサポートしていて,32MB DDRと64MB DDR版がOEM用に用意されるようだ。

 会場で展示していたものは四六時中ゲームのデモを行っていたためにかなりの放熱があったのは仕方ないとしても,ノートPCでDirectX8.1の持つプログラマブル・シェーダを駆使したゲームを楽しめるのは素晴らしい。以下に,Mobility Radeon 9000の特徴を列挙しておく。(Okutani)

FLEXFIT……ATI社がVPUのピン保有数を統一したことで,IntelやAMDのCPUのようにチップだけを取り替えることが可能になった。これは各VPU用のドライバアーキテクチャが統一されていることでも恩恵を受けるのはいうまでもなく,OEM提供を受けたマザーボードのメーカーなどに安価なアップグレードを提供することが強みになるだろう

SMARTSHADER……DirectX 8.1のプログラマブル・シェーダモデルをサポートすることで,ピクセル単位のテクスチャや照明効果を表現できる。六つのテクスチャパスを持っており,反映バンプマッピングやアニソトロピック・ライティングなど複雑な描写も問題ない

SMOOTHVISION……8倍のアンチアライアシングに設定可能になったSMOOTHVISIONテクノロジは,最大で16のプログラマブルサンプルのモード,そして8種のサンプルをピクセルごとにかけることができる。DirectX 8.1のマルチサンプルバッファに完全対応している

POWERPLAY……ATI社が開発した,電圧をマネージメントするシステム。コンピュータに最低限必要な電圧や周波を自在に調節することで,バッテリも効果的に使用することができる。バッテリの残りが少なくなれば,LCDモニターのリフレッシュレートさえ変更してくれる


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